この日、番組では三重県松阪市内の商店街で、歩道にはみ出した看板やのぼりの土台などを撤去して回っているという男性を特集。男性はこの4カ月、毎日商店街に現れ、歩道に置かれた店の物を無断で撤去。店員に注意されているにもかかわらず、店の物を足で蹴飛ばしたり、店内で怒鳴り散らすなどしていた。
男性はミリ単位で位置にこだわり、はみ出した店の物を撤去するといい、ある店では売り上げが激減。常連客に迷惑をかけてしまうこともあり休業したという。歩道に看板が出ているという光景は商店街ではよく見られるが、この商店街は今では誰も敷地から看板をはみ出させることがなくなったとのこと。番組が男性に直撃取材すると、看板を撤去する理由について「当たり前でしょう。年寄りがけがするからでしょう」と答えていた。また、「歩道に物を置くことは悪いことでしょう。だから引っ込めるのは当たり前じゃない」と言い、商店街の現状については「全部だめだね。商売の気力がない」とバッサリ。記者が「盛り上げるために看板やのぼりを出しているのでは?」と質問すると、「それを出したからって盛り上がるとか盛り上がらないとか、それは方便」と答え、「年寄りは道路がきれいになって喜んでいる」と主張していた。
名物弁当の売り上げが3割減ったという弁当店の店員は「おじいさんの言ってることは正しいんです」と男性の言い分の正しさを認めつつも、毎日やってきて文句をつけてくると嘆き、「一人のために商店街のパワーがなくなるのが悲しい。活気を取り戻したい」と話していた。
この特集にネットからは、「やりすぎ感はあるけど正論じゃないの」「道路に私物の看板置いてるんだったら注意されても当然」「私も公道にのぼりや看板置いてる店嫌い」などと男性の言い分を認める声が上がっているが、一方では男性が注意するだけでなく看板を壊したり、商品を投げるなどの行動を繰り返していたことから、「クレーマーより怖いわ。ただの営業妨害」「正義感の暴走怖すぎる」「確かに正論だけど正論振りかざして人に迷惑かけてるの自分の方じゃん」と批判する声も殺到している。
ツイッターなどでは、この男性からの被害を訴えるアカウントも複数作成されており、「もうこのおじさん逆手にとって名物化させるしかない」「逆にこのおじさんを客寄せにしちゃえ」という声も上がっている。果たしてこの問題が解決することはあるのだろうか――。