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ナックのダグ・フィーガー死去

 2月14日日曜日(ロスアンゼルス現地時間)にナックのリードヴォーカル、ダグ・フィーガーがカリフォルニア州、ウッドランドヒルズで死亡した。1979年6月、アルバム『GET THE KNACK』から“マイ・シャローナ”の大ヒットはビルボード6週連続のナンバー1と年間チャート1位になった。このアルバムのLPが発売された頃はビージーズやシックに代表されるディスコブームの真っ只だったが、当時の60年代風パワーポップスが人気になった。フィーガーは過去6年間肺ガンと闘いながら、2006年に脳腫瘍の摘出手術も受けていたそうだ。

 私が“マイ・シャローナ”を聴いたのは、仙台での高校2年生の夏だった。インターネットもMTVも存在しない時代だったので、田舎のティーンは洋楽情報をラジオ日本の「全米トップ40」か、FENから得ていた。長いギターソロが印象的なビートルズのような、でも少し違う独特の音質だったと記憶している。私自身は音楽に対してそんなに執着はないのだが、当時幼なじみの貴也くんがとにかくこのナックが大好きで、学校帰りに必ず入り浸っていたレコード屋のお兄さんにリクエストして、大音量での視聴に聞き入って陶酔するのに付き合わされていた。ああ、懐かしい。

 一発屋のイメージがついて回るナックでしたが、それがどうしたって。ビルボードチャートの1位って年間に52〜3組しかないんだから。しかも6週連続は凄いです。とにかく私の中の思い出をまた蘇らせてくれたことと、長年の音楽活動に対して感謝して御冥福をお祈りします。

<プロフィール>
青山はじめ、宮城県仙台市生まれ。大学を中退後、マニラのニュース社でアルバイト。帰国後はなんでも屋を友人と開業しつつ、フリーのライターも兼業している。

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