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すっかり関東に定着した、節分の恵方巻。

 節分の夜にその年の恵方に向かって目を閉じて一言も喋らず、願い事を思い浮かべながら太巻きを丸かじり(丸かぶり)するのが慣わしとされている恵方巻。江戸時代末期から明治時代初期において、大阪の商人による商売繁盛の祈願事として始まったという説の他、その起源は諸説あるが、いずれにしても関西地方の慣わしとして有名。戦争で一旦廃れたが、戦後、大阪鮓商組合が「土用のうなぎ」に対抗する販売促進手段として、「節分の丸かぶり寿司」を復活させたのだそうだ。

 恵方巻は2000年代以降、関東地方においてもその認知度が年々高まっている。各コンビニエンス・ストア、大手スーパーなどが「開運恵方巻」などとネーミングした太巻きを節分に向けて販売し、売れ行きは好調。穴子やいくら、かになどを巻いた高級太巻きを、東京でも事前に大量に予約する人が増えたという。

 かつて節分に親しんだ大人たちは今、なんとなくこの風習をスルーするのは寂しい。そんなノスタルジックな思いを刺激した宣伝活動が功を奏し、今では関東のみならず、すっかり日本全国に広まった恵方巻。商品の景気がいいのは良い事だが、形が円柱状で恵方巻に似ているからといって、ロールケーキなどの便乗商品まで登場している。

 柊の枝に鰯の頭を刺したものを戸口に立てて、家族で豆をまいて鬼を追い払い、声を出して福をよび込み、年の数だけ豆を食べては無病息災を願う。今では子どもがいても、豆まきをやらない家庭も多い。豆まきよりも、食べ物だけが重視されるのはちょっと寂しい気がする。(コダイユキエ) 

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