まず、もっとも議論されたのが、清水が仕事を残して出家するのは、無責任ではないかというものだ。「バイキング」(フジテレビ)で坂上忍は、「仕事を放棄して無責任」との主張を行った。そのほかにも同番組では坂上に賛同する意見が多く、「“死にたい”とまで言うなら逃げてもいい」との考えは少数であった。しかし、この坂上主張はネット上などでは批判されることが多く、その後、徐々にトーンダウンしていった。
また、『ミヤネ屋』(日本テレビ系)で宮根誠司は終始、所属事務所側の立場をとった。「事務所は、何においても自分の味方」「事務所の方は大変お気の毒としか言いようがない」などとコメント。この発言にも、「事務所の肩を持ちすぎ」と世間の風は冷たかった。
坂上も宮根も、「芸能界のルール」を主張しているが、世間的には、「精神的な苦痛や事務所の待遇面」を理由にしている清水に同情的な意見もあるため、批判につながっているようだ。HKT48の指原莉乃は、「ワイドナショー」(フジテレビ)で、「無責任だとか言う人が多く感じているんですけど、芸能人の方だと。私はそう思っていなくて、辞めるってすごく難しいと思うんですよ、芸能界って」とコメント。もし、自分自身が「死にたいから辞めたい」と事務所に懇願しても、なんだかんだで引き延ばしにされてしまうと説明し、「絶対に辞められないと思う」と現実的な意見をした。
しかし、インタビュー本「全部、言っちゃうね。」が発売には、清水の立場に同情するも、違和感を感じるとの意見も少なくない。指原も、「本を出したのはちょっと早いかな」と否定的。他にも、「芸能活動を続けられないほどなのに、本が出版できるのは、おかしい」との声が多い。
様々な意見があるものの、芸能界の論理と一般社会での発想には溝があることが今回の騒動で浮き彫りになった。