ここ数年は、“世代交代”が課題となっていたAKB48だが、今回の速報値では、明るい材料も見えてきた。特に12期は力強い。高橋朱里、武藤十夢、田野優花、佐々木優佳里が昨年に続き順当にランクイン。さらに今回は大森美優、岩田華怜の名前も挙がった。特に大森は21位と大躍進となり、速報の時点では、12期のトップになった。また若手の15期でも込山榛香、向井地美音、大和田南那、福岡聖菜がランクイン。今後の新しい力も十分に育っているようだ。世代交代で苦労していたAKB48にもやっと新しい風が吹こうとしているようだ。
そんなAKB48だが、懸念材料がないわけではない。今後のグループの中核を担うとされていた14期の三銃士でランクインできたのは岡田奈々だけ。なんと小嶋真子と西野未姫は圏外であった。岡田の順位は26位とそこそこの順位を確保しているが、特に小嶋真子の圏外はファンに衝撃を与えている。
さらに、AKB48だけでなく、他のグループにも及ぼす可能性があることとして、次期総監督である横山由依が奮わないことも気になる。横山は9期生としてAKB48へ加入。初参加となった第2回総選挙では圏外であったものの、第3回総選挙では19位と大躍進。ただ、その後は、13位が精いっぱいである。そんな横山は今回の速報値では20位だった。
かつて総合プロデューサーの秋元康氏は、総監督の高橋みなみについて、「どこのポジションにいるかは大きい。高橋が下位の方に来てしまうと、プロデュースの方向性をもう一度考え直さないといけない」と語ったことがある。そんな高橋はこれまで最低の順位でも9位。もちろん、総選挙であっても選抜落ちしたことなどない。このまま横山が選抜落ちとなれば、彼女は総選挙の曲で歌番組などに出演する機会はなくなり、次期総監督として期待される“AKB48グループの顔”としての任務に間違いなく影響が出るだろう。
次期総監督として、横山由依は正念場を迎えている。