この後輩・中居正広のラブコールに、先輩・田原俊彦も悪い気がしないらしく、両者は直接交流こそないものの、比較的良い関係にある。そこで、モノマネ中の中居の背後から、田原本人が出てくるという定番の演出を『SMAP×SMAP』にてやってみようと、某関係者が考えた。
もちろん、ジャニーズの現役タレントと、ジャニーズを辞めたタレントとの共演はNGという不文律が業界にはあるのだが、SMAPを抜けた森且行の名前を木村拓哉が口にするなど、SMAPは事務所内でも特別な立場にある。したがって、SMAPの力を持ってすれば、中居・田原という新旧スターの夢の共演が実現すると思われたのだ。
だが、この企画にジャニーズ関係者は難色を示した。それには理由がある。2010年は永年の功労者であり、デビュー30周年を迎える近藤真彦をプッシュする計画があったからである。わがままをやり尽くして飛び出した田原俊彦を許しては、ずっと我慢してきた近藤真彦の立場がない。この経緯を踏まえ、田原俊彦と中居正広の共演にNGを出したのである。
不思議なことに近藤真彦のライブに、同じたのきんトリオの野村義男はギタリストとして参加しており、NGは出されていない。このあたり強引な独立をした田原俊彦と、円満退社の野村義男との違いであろうか。どちらにしろ、功労者・近藤真彦を優先すべきとは、業界関係者の一致した意見である。