「夜の時間にキャバ嬢をしていると、どうしても生活時間が普通の人とずれていくんですよね。かといって別の仕事をする気にもなれず、思い切って昼勤に移動してみたんです」
優実は昔から生活習慣が乱れると、精神バランスを崩してしまうことが多かったのだという。そこで彼女は精神の安定を求め、昼キャバで働く生活が始まる。しかし昼キャバになったことで、不満もあると彼女は語る。
「やはり夜と比べると、お給料はかなり下がるんですよね。それでも他のアルバイトと比べれば高いですけど。一度夜の給料を体験してしまっているので正直、物足りなさはありました」
だが収入以外では、夜と比べるとお酒の量も減り、迷惑行為をする客も少ないという。
「昼キャバをして一番驚いたのは、夜の女の子達ほどギスギスしていないというか、派閥が少ないんですね。基本的には、みんなフレンドリーで仲がいい」
それほど優実にとって昼キャバは働きやすい環境だったが、ある客との出会いによって、キャバの世界から距離を置いた。
「昼キャバは、ある程度のお金と時間に余裕がある人。つまり社長さんや経営者のお客様が多いんです。それにお昼だと、警戒しがちな夜の時間帯とは違い、どこか和やかに会話できる。なのでお客さんとも親密になる可能性も高いと思います。実は今は、そこで知り合った方と仲良くさせていただいています」
美優は現在、昼キャバで知り合った某企業の経営者と真剣に交際しており、キャバクラの世界に戻る予定はないという。
(文・佐々木栄蔵)