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北京五輪サッカー なでしこジャパン銅メダル獲得へ“偵察部隊”導入

 サッカー女子は18日、世界ランキング1位の米国を相手に準決勝を戦ったが、健闘むなしく2-4で敗れた。勝てばメダル確定の大一番を落としてしまったなでしこジャパンは、ブラジルとの準決勝に敗れたドイツと、21日の3位決定戦で銅メダルを争う。世界ランキングでは日本10位に対してドイツは2位。格では劣るが、“偵察部隊”を導入して勝利の方程式を完成させる。銅メダル獲得の可能性は高い。

 強豪米国の攻撃の流れを堅い守りで断ち切っていた立ち上がり。日本は前半17分、ゴール前に飛び込んだ大野忍(24)が先制ゴールを叩き込み、試合の主導権を握った。
 しかし、41、44分と前半終盤に連続して失点。後半にも2得点を奪われ、地力の差をまざまざと見せ付けられた。それでも、終了間際に荒川恵理子(28)が執念の2得点目を挙げた。敗れはしたものの、世界ランキング1位を相手に最後まで食い下がった。
 現地で取材しているフリージャーナリストは「なでしこは先制してちょっと舞い上がってしまったふしがある。それで守備の意識がおろそかになった。(選手の)誰か、そのあたりを注意していれば、違った展開になった。惜しかったですね」と言う。
 準々決勝で地元中国を破った日本には大ブーイングが浴びせられ、場内には「USA」コールがこだまするという完全アウェーの厳しい状況下。なでしこイレブンは最後まで諦めず、ひたむきにプレーした。
 21日の3位決定戦の相手は、準決勝でブラジルに1-4で敗れたドイツ。世界ランキングは2位、ワールドカップ(W杯)では2003、07年と連覇を達成している。日本は過去の対戦成績が6戦6敗。1968年メキシコ五輪での男子以来、40年ぶりの銅メダル獲得を目指すには、あまりにも厳しい相手ではある。
 しかし、なでしこのため、日本サッカー協会が全面バックアップに動き出している。ドイツを丸裸にするべく、偵察部隊を準決勝のブラジル戦に送り込んだ。男子代表の偵察担当、菅原大介氏を派遣、ドイツを徹底的に分析していたのだ。
 3位決定戦が行われるまでの3日間、菅原氏を中心とした偵察部隊はドイツを分析した上で弱点を見い出し、その中から勝利の方程式、戦略を導き出す構えだ。なでしこにとっては心強い武器となる。
 また、日本サッカー協会の犬飼基昭会長(66)は18日、北京市内で日本VS米国戦を視察し、Jリーグ全33クラブに女子チームを持たせる構想を明らかにした。
 現在、女子国内リーグの「プレナスなでしこリーグ」は1部・2部合わせて17チームで構成される。しかし、運営母体がJリーグクラブであるチームは浦和、千葉、新潟の3つだけ。東京ヴェルディと親密な関係にある日テレを含めても4つしかない。犬飼会長は「Jリーグの全クラブに女子チームを持ってもらいたいと考えている。なでしこの五輪での活躍がきっかけになれば」と語る。
 今後、スポンサーとなる企業への説得など道のりは険しいが、五輪での銅メダル獲得という結果を残せば、男子をしのぐような盛り上がりが起こる可能性は十分だ。
 1980年に行われた第1回全日本女子選手権では、なぜか「胸トラップ」が禁止されていた。「サッカーは男のスポーツ」という偏見と戦いながら日本女子サッカーをけん引してきた澤穂稀(29)らにとっては、今回の構想はモチベーションアップの大きな要因になる。
 「わたしや池田(浩美)は、苦しい時代を知っている。先輩の苦労や努力、暗い時代も知っている。他の誰よりも思いは強い」と女子サッカーのメジャー化へ、千載一遇のチャンスと気合を込めている。
 米国との試合後、円陣で澤を中心に選手たちは「顔を上げて」と声を掛け合った。なでしこイレブンに気落ちはない。メダル獲りに向け気持ちをさらに高ぶらせている。
 偵察部隊によって導き出される勝利の方程式と、選手たちのかつてないほどまでに高まったモチベーション。2つの強力な武器があれば、40年ぶりの銅メダル獲得は夢ではない。

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