エクトプラズムとは、霊能者が実態のない霊を我々に見えるように物質化させる現象で、超能力の一種とも言えるものである。
右の写真はもっとも有名とされるエクトプラズム現象の写真である。
ご覧の通り、口からモヤモヤした謎の物体が放出されているのがわかる。
やたらとエネルギーを使うのか、その表情は何か精神統一をしているかのように見える。
エクトプラズムの正体は上記のような霊体の実態化という説もあるが、体内のエネルギーを「半物質」として放出させるとも言われている。つまり真の正体はよくわからないということである。
エクトプラズムのおもしろいところは今回のモヤモヤした写真以外にも数多くの写真が残されている点である。
そのなかには明らかな髑髏が浮かんだものや、人間の顔がいくつも重なったような一見不気味な写真も確認されている。
このような「エクトプラズムの実験写真」は19世紀末から20世紀初頭に霊術会や交霊会によって盛んに行われていたようだが、近年はあまり行われていないという。
また、今回ご紹介した写真をはじめ、エクトプラズムの写真はいわゆるトリックを用いたものがほとんどという説もある。
タネは非常に簡単で、霊体に似せた糸を手繰りよせ、カメラを固定しシャッタースピードを遅く調整することでこのような不思議な写真が撮れるというのだ。
実際、山口敏太郎事務所の職員のひとりは、数年前に上記の方法を用い実験をしてみたところ、完成度は高くなくとも似たような写真が撮影できたという。
近年、あまり使わなくなった「エクトプラズム」という用語。真意はどうあれ本格的な実験がふたたびじっくり行われることを願いたいところだ。
(山口敏太郎事務所)