また、今月9日の日本ハム対阪神戦では、日本ハム・大田泰示もこの好記録を達成。これによって、今シーズンの達成者は1名(阪神・福留孝介)のみの達成となった昨年を早くも超えることとなった。
上記の2名を含め、過去35名が達成している「全球団本塁打」。交流戦導入(2005年)以降32名が達成し、2007年から今シーズンまで実に13年連続で誕生しているこの記録を次に達成するのはいったい誰なのか。今回は記録達成まであと1球団と“リーチ”をかけている5選手を以下に見ていこう。
■同一リーグの球団が対象
長野久義(広島):巨人
同一リーグの球団が対象となる選手は、前述した丸の人的補償として巨人から広島へ移籍した長野のみ。ここまで「打率.203・2本塁打・6打点」と苦しむかつての首位打者は、古巣相手に恩返しの一発を放つことはできるだろうか。今シーズンの対巨人戦は残り14試合だ。
■他リーグの球団が対象
陽岱鋼 (巨人):日本ハム
今江年晶(楽天):中日
浅村栄斗(楽天):広島
ブランドン・レアード(ロッテ):ヤクルト
その他の4名は、いずれも他リーグの球団から交流戦で本塁打を放てば晴れて記録達成となる。ここまでに2ケタ本塁打をクリアしている浅村(14本)、レアード(17本)の両名はチャンス大。また、古巣が対象である陽も、前述の長野と同じく恩返しに期待が持てるところだろう。
なお、対象球団が中日である今江は、9日の試合を以って今シーズンの中日との対戦がすべて終了。リーグ間での移籍が無い限り、記録達成の機会は来シーズンの交流戦に持ち越されることとなっている。
以上が、現在記録達成を射程に捉えている5名の選手たち。果たして、次に“球界制覇”となる一発を放つのはどの選手なのか。今後の打席にも要注目だ。
文 / 柴田雅人