そんな、ラノベ化マンガのような話が、この世界には実在するのだ!
財宝を隠したのはアメリカ在住の億万長者であるフォレスト・フェン氏で、ベトナム戦争に空軍パイロットとして参加した後、美術品の収集と売買を通じて巨万の富を築いた人物である。フェン氏が退役して妻と始めた美術ギャラリーは1980年代後半までに大変な成功を収めていたが、彼がガンを宣告された時にすべてのコレクションを売却した。当時の美術マーケットは非常な活況を呈しており、売却価格は途方もない金額に達していたと言われている。
その後、フェン氏のガンは快方に向かい、手元には多額の現金が残った。
フェン氏はそれらの経験から何かを得たのだろう。やがて、財産の一部を金塊へ変えてロッキー山脈の何処かへ隠し、謎めいた詩を手がかりとした宝探しの商品として世界へ告知したのである。もちろん、フェン氏は財宝の隠し場所を知っており、現在もメディアにもちょくちょく露出するため、彼の言動も手がかりになると考える人は少なくない。
とは言え、フェン氏によると「メキシコ国境からカナダに至るロッキー山脈のどこか」に隠したそうで、捜索範囲は日本全国よりも広大で、なおかつ高度な野外活動能力が必要とされ、大人の宝探しにしてもガチ度はかなり高いのだ。実際、この宝探しに絡んで数名の遭難者もでているとされ、今年も2013年から安否不明だったトレジャーハンターが遺体で発見されている。
フェン氏は言う。「私が死んだら、そのとき本当に財宝は秘密の宝となるだろう」
そんなフェン氏を取材したドキュメンタリー映画が間もなく公開されると言う。
はたして、映画から隠し場所に繋がる新たな手がかりが発見されるのか?
またフェン氏の存命中に宝は発見されるのだろうか?
(了)
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