シンジは、傷つきやすく繊細で、感受性が強い。幼い時に母親を亡くし、父親と離れて暮らしていたことが彼の性格に影響しているだろう。だが学校では意外と、鈴原トウジ・相田ケンスケと上手く友人関係を築いている。今回はそんなシンジの周りの女性を例にあげて、好きなタイプを検証してみよう。
(※TVシリーズ及び、旧劇場版のキャラクターのみで検証します)
葛城ミサト…シンちゃん(プライベートでの呼び方)の同居人。表面的な性格はだいぶ違うが、根底にあったトラウマは近い。
綾波レイ…お互いに人とのつきあい方や、距離の詰め方がわからない、いわば似たもの同士。
惣流・アスカ・ラングレー…ストレートにものを言うので、シンジも遠慮なくつきあえるかの様に見えたが、徐々に愛憎にも似た感情をぶつけられる。
渚カヲル…女性ではないが、シンジを「好き」だと言った。シンジの存在や性格を肯定し、理解したが…。
これらを踏まえてシンジの行動を見てみると、強く感情をぶつけてくるミサトやアスカよりも、ゆるやかな態度で接してきた、レイやカヲルを好んでいる。レイに対しては、TVアニメ第六話「決戦、第3新東京市」にて、『笑えばいいと思うよ。』と、シンジが初めて人にアドバイスを送った。そしてカヲルには、第弐拾四話(第24話)で、彼の正体が使徒であり「僕の気持ちを裏切ったな!」と激怒していることから、彼への強い好意を伺える。
シンジはまだ人を完全に受け入れるということが出来ず、他人に愛されることで初めて他人を信じることができるので、自分を母親の様に優しく受けとめてくれる人が理想だ。そして、まだ他人の裏切りを許すことが出来ないので、嘘のないつきあいをしよう。
余談だが放送当時、シンジは某雑誌の「自分に性格が似ているキャラクター」で上位にランキングしていた。彼の性格は多くの多感な少年少女に共感されているのだ。
<結論>
とにかく優しく話を聞いてあげて彼を理解し、徐々に距離をつめて、ゆるやかレイのように微笑んであげよう。
旧劇場版の名シーン「最低だ、俺って…」は、(当時)ずっと鼻水だと思っていた…。
(福山理絵)