「YouTubeで、古い曲も含め、AKBの楽曲の公式PVの再生回数は軒並み1000万ビュー前後に達している。その人気の秘密は、気鋭の映像作家たちの“考えオチ”の演出にあるのではないでしょうか」(芸能ライター)
という。
「AKBのPVには、学校生活とその卒業に死生感を投影させた演出が多いんです。<10年桜>は、PVの監督自身が、東野圭吾の出世作・《秘密》(注・バス事故で死んだ魂のさまよいを描いている作品。)をモチーフとしていることを語ったため、同窓会へ向かうメンバーのうち、(1)別れの手紙を書いた高橋みなみ、(2)生の象徴とも思える身重状態の大島優子と前田敦子の2人組、(3)板野友美らの3人組の、誰が生きていて誰が死んでいるか、という見方が話題になっている」(同)
のだそうだ。
観てみると確かに、今を時めくメンバー達が躍動する中で、(ひょっとしたら何かあったのかも…)と思わせる不思議な世界に迷い込むことになる。(逆に高橋以外の全員が死んでるのかなあ…)などと、いろいろ妄想をさせられてしまうのである!
ほかにも、
「<桜の木になろう>では、松井珠理奈扮する死者が歌詞のように桜の木の下でメンバー達を見守っているのが斬新。彼女が最後にみんなから桜の木のほうにそっと戻されるシーンが、それぞれの独り立ちを描いているのではないか」(45歳・税理士の女性談)
という巷間の深読み意見があり、もはや、一本の映画の感想。
新曲の被災地復興支援23thシングル<風は吹いている>(PV担当は映画監督の黒田秀樹氏) でも、独特の世界観は健在の様子だ。
「10月に入ってから、冠番組・《AKBINGO!》内のCMで流れはじめた同・新曲PVに出てくる“怪物”が意味不明だと、話題になっています。彼女達が抱きしめる、モリゾーかトトロのようなこの怪物は、人によっては震災そのものを連想させる。『どう被災地の希望を表しているか』 などと早速世間で深読みされていますね」(アイドル誌記者)
と早くも話題になっている。
さらなるAKBファン層の開拓に、謎を呼ぶPVの存在が一役買っているのかもしれない。