都内の明治記念館で17日、「新体制発表会見」を行ったブシロードの木谷高明オーナーは、かねてから女子プロレスに興味を示していた。キックスロードの原田克彦社長がリサーチ。今年に入ってから、スターダムに絞って交渉を続けてきた。実際、スターダムの会場で試合を観戦する木谷オーナーや、原田社長の姿が目撃されている。会見に出席したスターダムのロッシー小川社長は、スターダムを「日本一の女子プロレス団体」と評価。「スターダムの未来、将来を考えた場合、ブシロード傘下に入ることでより発展できる」と今回の決断の理由を語っている。
原田社長によると、12月1日から社名をキックスロードからブシロードファイトに変更し、KNOCK OUTとスターダムを運営していくという。小川社長はスターダム部門の最高責任者であるエグゼクティブプロデューサーという形で、引き続きスターダムを舵取りしていく。当面は大きな変化はなさそうだが、KNOCK OUTと同じくBS日テレとTOKYO MXでのレギュラー放送が決定。2021年の旗揚げ10周年に向けて、露出面も強化。来年4月29日には東京・大田区総合体育館に初進出し、ビッグマッチ『東京シンデレラ2020』の開催、同8月8日、9日には東京・後楽園ホール2連戦の開催も決定した。
木谷オーナーは「まず選手環境を良くしたい。もっと伸び伸び試合ができるような環境づくりをしていきます。それから露出を増やしたい。ブシロードのCMや番組にも出していきたいですね。最後はブシロードグループが大切にしているライブエンターテインメントを発信して、素晴らしいスターダムをさらに世界に広がる団体にしていきたい」と展望した。また気になる新日本プロレスとの関係だが、「特殊な大会を除いて現時点で交流することはない」としつつも「世界的にプロレスや格闘技に女子が入っていない大会はない。ある日突然、世の中の空気が変わるリスクがある」と新日本のリングにスターダムの選手が上がる可能性に含みを持たせている。
「今でも素晴らしい団体であるスターダムという団体は可能性がある!」
木谷オーナー、ロッシー小川社長の決断の行く末は新体制1発目のビッグマッチ、来年4.29大田区大会から明らかになりそうだ。
(どら増田 / 写真・萩原孝弘)