AI美空ひばりは、9月29日に放送された『NHKスペシャル AIでよみがえる美空ひばり』(NHK総合)の中で制作された、昭和の大スターである故・美空ひばりさんのデジタルヒューマン。過去の音源や映像を元に、最新のAI技術とボーカロイド技術で歌声を蘇らせ、等身大のホログラム映像でステージ上に本人を出現させて歌唱風景を再現する様子が番組内で放送され、AI美空ひばりは秋元康氏が手掛けた新作『あれから』を披露していた。
同番組放送後、視聴者からは、「すごすぎる…世代じゃないけど涙出た」「CGはともかく、歌声は完璧だった。感動した」「現代の技術が集結してこれだけすごいものを作り上げるのに感動した」といった驚きや称賛が集まった一方、一部からは「本人はこれを望んでるか分からないじゃん…」「言葉は悪いけど死者を冒涜しているとしか思えない」「死んだ後に好き勝手されて可哀想」といった批判の声も噴出。大きく賛否が分かれていた。
「番組では、制作段階では技術に苦言を呈していた美空ひばり後援会のマダムたちも、いざ完成品の歌唱を聴くと多くの人が涙を流すという場面も映されていました。CGこそまだ改善余地はあったものの、歌唱力は多くのファンが納得する出来に。番組では倫理的な観点にも触れていたものの、ナレーションで『亡くなった人を蘇らせる試みは許されるのか。答えは、人々が本当にそれを望んでいるのかどうか。そこにあるような気がします』と答えを出しており、そこに疑問を感じた視聴者も多くいた様子。AI美空ひばりはネットでも話題になりましたが、番組未視聴の美空ひばり世代の多くは『紅白』で初めてAI美空ひばりに触れるはず。この世代からの賛否は避けられないでしょう」(芸能ライター)
果たして、AI美空ひばりはファンを喜ばせ、倫理的な観点からの批判の声を本当に超えるのだろうか。『紅白』での歌唱後の視聴者の反応にも注目が集まる。