この日、滝川アナは番組の最後であいさつ。涙で声を詰まらせながら「私にとって『ニュースJAPAN』は、家のような存在でした」と語った。後任の秋元優里アナから深紅のバラの花束が贈られると、「本当にみなさんどうもありがとうございました。また違う形で会えるのを楽しみにしております」と頭を下げた。
「9月21日の発表から4日後の25日に降板というのは人気メーンキャスターには考えられない降板。トラブルがあったとしか思えない。本人も納得していないのでは」(テレビ関係者)
降板が報じられた22日付の各スポーツ紙のタイトルでは“卒業”という言葉が使われていた。
「“卒業”とはテレビ局が出演者を降ろすときに使う都合のいい言葉で、わかりやすく言えば“クビ”の意味です」(芸能評論家)
滝川アナは00年にフジテレビの系列会社である共同テレビに入社。『新報道プレミアA』のキャスターなどを務めた後、02年10月から7年間にわたり『ニュースJAPAN』に出演。名画モナリザと同じ斜め45度を向いて座り、その微笑みで人気を博してきた。フジテレビは21日、降板の理由を「秋の番組改編に伴う交代」と説明したが、「番組改編の場合、2、3カ月前にタレントサイドに通告、マスコミには2カ月前発表するのが通常パターン。今回のように3日前の発表はめずらしい」(同)。
どうやら、今回の降板劇の背景にはフジテレビと滝川サイドとの綱引きがあったようだ。
滝川アナは昨年、共同テレビとセント・フォースが共同設立したアナウンサープロダクションの「フォニックス」に移籍。彼女のギャラは現在1回50万円ともいわれる。
「テレビ局の収益はここ数年きびしい。結局ギャラの問題が折り合わず決裂したのでは」(前出・テレビ関係者)
周知のようにテレビ不況は、ますます厳しさを迎えている。今年春の各テレビ局の決算は減収に次ぐ減収で、制作費削減をますます求められている。フジテレビは1年前に制作費5%の削減とタクシーの利用規制などを打ち出していた。そこで最後の砦ともいえる高額ギャラタレント起用の削減に乗り出したわけだ。
「各局のテレビの番組を見ていれば分かりますが、ギャラの低いお笑いタレントでお茶を濁し、ギャラの高いタレントをターゲットにはずしている。その中の一人が滝クリというわけです。フジテレビにも局アナ起用の機運が訪れたというわけです」(同)
今後、滝川アナがどの局のどんな番組に出演するかが注目される。