“格闘僧侶”日龍vs.“銀座の鉄人”三州ツバ吉
地下プロレス『CORE STADIUM』開催試合のレギュラーとしてすっかり定着し、地下デビュー以来“異常”ともいえる驚くべき長足の進歩を見せている両者の対決。しかし、この二人は前戦の2・21にて“地下の総本山”こと飯田橋は『AJITO』にて開催された『EXIT-32』にて、ある苦い(?)体験を味わっていた。
2・21に、地下フリークたちに初めて公開された“地下プロレス総本山”こと、飯田橋『AJITO』の記念すべきお披露目記念試合に抜擢された両者。日龍は寝技、三州は打撃と、お互いの得意分野で魅せるスムーズな闘いを両者は見せていた。
しかしそこに「ちょっと待て!」と“乱入”したのが、“頭突き世界一”富豪2夢路と、“足技の魔術師”小笠原和彦。二人は日龍と三州の闘いに突如割って入り、リング上の闘いそっちのけでド熱いバトルを繰り広げ始めたのだ。
日龍と三州の闘いを遮断してまで、夢路と小笠原が訴えたかったのは何か? 打撃と寝技の攻防という意味では、日龍と三州の闘いも、夢路と小笠原のそれも、何ら変わりはない。しかし、見る者の心により深いショックを植え付けたのは、明らかに後者たちの闘いだったのである。では、いったい何が違っていたのだろうか?
それは“幻想”の差であった。ただ単に技を魅せるのがプロレスではない。一つひとつの技で、見る者の心に幻想を植え付けること、それがプロレスであり、幻想の中で授かる教育によって、闘う男は“プロレスラー”に育つ…。夢路と小笠原は、それを身をもって示したのだ。
2・21『AJITO』では、突如降って湧いた“幻想試合”に自分たちの闘いを遮断された日龍と三州のシングルマッチが、CORE STADIUMで再び組まれた。
キャリアの浅い両者にとって、一つの技だけでファンを幻想で金縛りにさせることは、まだ至難の業かもしれない。しかし二人の闘いは、明らかに前戦とは異質のモノになっていた。恥も外聞もなく怒号を挙げ、関節を絞り上げ、顔面を踏みつけ、蹴り飛ばす。二人はあたかも、必死の闘いから手探りで幻想を探し出そうともがいているように見えた…(試合は、腕固めで三州の勝利)。
【第2試合 時間無制限三本勝負】
“地下の悪童”ジョータ&“格闘僧侶”日龍vs.“銀座の鉄人”三州ツバ吉&“求道妖怪”入道
地下プロレス『EXIT』オフィシャルダンスチーム「Ishtaria」(イシュタリア)のコケティッシュなダンスの後に行われた第2試合。
激戦を終え、青息吐息の日龍と三州に、さらなる試練が続く。両者は、第2試合にも駆り出されることになったのだ。日龍には“地下の悪童”ジョータ、三州には“求道妖怪”入道がパートナーに付いてのタッグ戦。しかも三本勝負だ。
元キャプチャーインターナショナル王座として、地下マットの実績では四者の中で頭一つ抜けた存在のジョータと、突貫ファイトを見せながらも連敗続きの入道を交えてのタッグ戦は、四者四様の思いがリング上でスパークする大打撃戦に。4月を間近に控えながら、寒の戻りで冷え込む外の空気とは対照的に、CORE STADIUMは選手と観客の熱気で蒸せ返るファナティックな空間と化した。
三本勝負の行方は、ジョータが入道を戦慄の顔面蹴りでKOし一本目先取、二本目は日龍が得意の変型肩固めで三州を斬って落とし、ジョータ&日龍組がストレート勝ち。実績・実力で相手チームを上回るジョータの喧嘩まがいの打撃の数々が、壮絶の一語に尽きた。
試合後、激闘を繰り広げ続けた日龍と三州が握手…しかしこれは、いったい何を意味するのだろうか?
全試合結果は以下の通り。
◆地下プロレス『EXIT-33 CORE:K』
2009年3月28日(日)試合開始:18:00
会場:東京・新宿歌舞伎町二丁目『CORE STADIUM』
<第1試合 時間無制限一本勝負>
○三州ツバ吉(6分39秒 腕固め)●日龍
<第2試合 時間無制限三本勝負>
○ジョータ&日龍(2-0)●三州ツバ吉&入道
1本目
○ジョータ(10分00秒 TKO)●入道 ※顔面蹴り
2本目
○日龍(11分13秒 変型肩固め)●三州
<第3試合 時間無制限一本勝負>
○高岩竜一(5分18秒 逆片エビ固め)●SEIKEN
梶原劇画で伝承された「地下プロレス」が、この日本に存在した! 闇の闘いを伝える『EXIT』とは何か!?
http://npn.co.jp/article/detail/97320773/
地下プロレス『EXIT』公式サイト
http://www7.plala.or.jp/EXIT/
(山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou