そんな“人気者”の顔を思い出してみると、どんな表情がパッと頭に浮かぶだろう? それは“笑顔”ではないだろうか。仕事においても、そんな人気者が職場に増え、円満なコミュニケーションが取れるようになると、働きやすい職場環境になるという。
職場環境改善で離職率は下がり、業績もアップすると言われている。そのため、最近企業では、“コミュニケーション能力向上”研修が注目されているという。
特に、“ミラーニューロン”に注目し、笑顔を心がけてコミュニケーション能力を向上させよう、という試みをいくつかの企業で実践し始めているようだ。
例えば、社内の同僚が不機嫌な態度で仕事をしていると、周囲もイライラとしてくるという経験はないだろうか。こうした現象は、脳内にある神経細胞のひとつ、“ミラーニューロン”という神経細胞の働きによって起こるといわれている。“ミラーニューロン”は他の個体の行動を見て、鏡を見ているかのように自分も同じ行動を取っているかのような反応をする”とされている神経細胞。先の例のように、他者の不機嫌な反応を見て自分もイライラしてくるのはミラーニューロンの働きによるものだという。
移ってしまうのはもちろん不機嫌な態度だけではない。自分が笑顔になることで周りも笑顔になり、ポジティブな雰囲気が伝播する効果も期待できるという。その結果、ポジティブな雰囲気だとお互いに話しかけやすくなり、職場での円滑なコミュニケーションにつながるそうだ。また、ミラーニューロンが活発に働いている人ほど共感力が高く、他人の気持ちが理解できるので人に好かれやすい傾向もあるという。
では、どうすれば具体的にミラーニューロンを鍛えることができるのだろうか。ミラーニューロンは自分が体験していなくても、相手の行動を見るだけで活性化するという。ミラーニューロンを鍛えるためには、自分が憧れる人物を観察することも有効とのことだ。
新しい生活のスタートの多い4月、ミラーニューロンを鍛えて周りをハッピーにさせる人になるべく、周囲の笑顔が素敵な人を観察することから始めてみてはどうだろうか。