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震災でライブ自粛、それならTwitterでエアライブ! ファンが企画、バンドが応えた、テクノポップ感動の一夜

 粋な試みだった。

 3月18日、Twitter上でなんとも摩訶不思議な音楽イベントが行われた。
 夕方頃より「#Air shunto2011」のハッシュタグがつけられた書き込みがTwitter上で次々に踊り始める。
 「エア物販並んだ」
 「エア会場に向かってるなう」
 渋谷O-WESTで同日予定されていた人気テクノポップバンド・アーバンギャルドのライブイベント「アーバンギャルドの春闘2011」が、東北地方太平洋沖地震の影響で中止になったのを受け、ファンがTwitter上で架空のライブステージを企画し、行ったのだった。
 イベント名にかけ、その名も『こんなときですが、こんなときだからこそ、アーバンギャルドのエア春闘』。

 ハッシュタグとはTwitter上で複数の人と話題を共有するための仕掛けで、書き込みの際、そのタグを貼り付けると、それがリンクになり、タグを押すと、同じタグを貼付けている人たちの書き込みを共有できる。

 この試みにファンだけでなく、バンドも協力し、予定されていた開演時間に「みんな電気を最小限におさえてモバイル上に集まれ」と、ショーさながらに登場。本人達も全面協力でTwitter上でのエアライブが展開された。
 普段ステージを見ているときは決して見る事、聞く事のできない楽屋でのトークなども盛り込まれたこのエアライブは大盛況となり、同日21:22〜22:22のハッシュタグのランキングでは#jishin、#nicovideoなどをおさえて1位に。

 アーバンギャルドは2007年頃より活動するテクノポップバンドで、09年に1stアルバム『少女は二度死ぬ』でタワーレコードJ-Indiesウィークリーチャート初登場1位を記録したのを皮切りに、3rdアルバム『少女の証明』がオリコン総合アルバムデイリーランキング初登場19位、昨年末には赤坂BRITZでのワンマンライブをソールドアウトさせるなど、今もっとも勢いのあるテクノポップグループの一組だ。
 今回のエアライブは震災や原発問題で様々な不安を抱え、エネルギーの行きどころを失いつつあった若者達への最高の演出となったのはいうまでもない。震災に対する考慮を十分に行ったうえで開催され、ライブ中、茨木のり子さんの詩の朗読も盛り込むなど、その内容も感動的であった。

3月18日「アーバンギャルドエア春闘」まとめ
http://togetter.com/li/113208

アーバンギャルド公式ホームページ
http://urbangarde.net/

(写真家「東京人物画」名鹿祥史)

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