問題となったのは、医師の木下博勝氏のパワハラ疑惑を報じていた際の一幕。木下医師の元部下の医療スタッフによると、木下医師は部下の失敗に対し暴言を吐いたり、“木下セット”と呼ばれるスリッパやクッション、特定の烏龍茶のペットボトルを用意させていたという。話を振られた東国原は、「なんとかセットがあること自体は僕は問題ないと思う」「でもそれを(スタッフが)ミスをしたときにどう処理するかが問題ですよね」と話した。
さらに東国原は、自身もセットではないものの、好きなお茶は周囲のスタッフに公言していると話し、「うちのスタッフもひとり、必ず忘れるやつがいるの」と告白。MCの坂上忍から「どうしてるの?」と聞かれると、「対策はね、罰金制にしました。いちいち怒ってもしょうがないから『1ミスいくら』って」と発言。これに、出演していた清原博弁護士が苦々しい顔をしながら、「まあまあ、相手が同意してるならいいですけど……」と歯切れ悪くコメントすると、東国原は「まあまあって!」とツッコミを入れ、たまった罰金はみんなで食事する際に活用していると明かし、「いつもニコニコ罰金制」とおどけていた。
しかし、東国原のこの発言に視聴者からは「言葉や直接の暴力だけがパワハラじゃないんですが…」「まさにパワハラのお手本」「自分が払ってる給与から罰金とってみんなでご飯食べるってちょっとしたいじめ」という批判の声が集まっている。
「さらにこの東国原の発言については『労基法違反ではないか?』との指摘も多く見受けられました。実は労働基準法第16条によると、『使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、または損害賠償額を予定する契約をしてはならない』とのことで、原則、罰金制度は違法とされています。しかし、第91条によると、罰金制度が就業規則によって定められていて、罰金が賃金から天引きされる形で徴収され、かつ、『1回の罰金の額は、1日の賃金の半額を超えてはならない』『1カ月の罰金のトータルは、月の本来の賃金の1割を超えない』というルールを守っている場合には違法にならないとのこと。しかし、今回の東国原の罰金発言は、思い付きで始めたような口ぶりで、罰金をスタッフの財布から出させているとも受け取れる。だから『法律違反』といった厳しい声が集まったのです」(芸能ライター)
パワハラを語るコメンテーター自身にも、パワハラ疑惑が浮上するという想定外の事態となってしまったようだ――。