中日グループの東京中日スポーツで連載コラムを持っている、ねじめ正一氏は、落合教信者と言っていいほどの熱烈ファンだが、最近の落合監督に対する舌ぽうは鋭い。
「落合監督に怒り」という見出しが付いた日のコラムではこう書いている。「一体全体、キャンプで何を練習していたのですか」「今シーズン落合采配で何試合勝てましたか」「巨人との3連敗で収穫はありましたか」「今年の巨人に何勝できそうですか」など…。
「いらだち」の見出しで、これまた落合野球へのいらだちを吐露したこともある。「中日は(今季初の3連戦で)巨人に3連敗したのだから、どうしても(次は)3連勝してほしかったのに、2勝1敗では私には残念である」という書き出しで始まり、「私は本当にどうしたのだろうか。このいらだちは何なのだろうか」と自問自答。「完ぺきに負けた試合がないからだ。いい試合をやって負けるから中日病になってしまうのだ。私みたいな中日病ファンは増えているはず」と結論づけている。
一部の熱烈な落合ファンから、欲求不満の声が噴出しているのだからアンチ落合派からは、さらに厳しい批判が起こっているのは当然だろう。
「白井(文吾)オーナーが落合をかわいがりすぎて、3年契約になんかするからだ。増長した落合が独裁政権を築いているから、チームのアチコチでほころびが出ている。中でも問題なのは、ブランコ、パヤノと、またドミニカから新外国人選手を入団させている。ドミニカから選手を獲ってくるのは、落合の腹心である投手コーチの森(繁和)だが、疑惑がウワサされている」
落合独裁政権の悪例として、ドミニカルートの新外国人選手獲得に対する疑惑まで指摘する。具体的にはどういうことなのか。前出のアンチ落合派がこう続ける。
「森は西武時代に同僚だった仲の良いマルちゃん(マルティネス)がドミニカにいるから、毎年オフになると行って、新外国人選手を取ってくる。なぜ必ずドミニカなのか。落合=森=マルティネスの間に金銭的なうまみがあるからだと球団内部ではウワサされている」
疑惑のブラックマネーが介在するのでは、という、危険なウワサがチーム内に流れているというのだから、穏やかではない。中日監督6年目に突入。今季を含め3年も契約が残っている。独裁政権が続くと、何かと問題が起こってくるし、不平不満も出てくる。
疑惑のドミニカルートという妙なウワサが流れ出すことは、落合政権が万全でなくなっている証拠。「選手は信子夫人に嫌われたら、使ってもらえない」という楽屋裏話もある。中日OBの1人がこう打ち明ける。
「ある選手は夫婦で落合家へ掃除にまで行っていた。そのかいあって使われ、一時期、年俸9000万円までいったのに、結局、最後はパ・リーグにトレードに出された」
長男・福嗣氏が過去に中日のユニホームの新しいデザインをしたからといって1億円の報酬が支払われたという情報まである。落合監督だけでなく、ファミリーで独裁政権を築いていると、アンチ落合派は言い切る。
エース・川上(ブレーブス)、4番・ウッズ、中村紀洋(現楽天)が抜けても、「新しいチームを作るのだから、ちょうどいい」と言い放った落合監督だが、完全優勝で敵対勢力を沈黙させられるか。あらためてオレ流の真価が問われている。