プライドの高い押尾にとっては屈辱的な生活だろうが、実情はその手記以上に悲惨なのかもしれない。2007年に銅線強盗の罪を犯し、昨年10月まで服役。今年4月24日に自叙伝『懺悔 〜ゴマキの弟と呼ばれて〜』(ミリオン出版)を出版し、今、“話題の人”となっている元EE JUMPの後藤祐樹(26)に刑務所事情を尋ねてみた。
●有名人だと特に標的にされやすい!
「刑務所の手紙は施設のチェックを受けるので、本当にひどい内情は書けないんですよ。例えばイジメのこととかですよね。刑務所内はイジメが蔓延しています。自分もそうでしたけど、特に有名人だと目を付けられやすいんですよ」
実際、どういうイジメを受けたのか。
「刑務所の中では先輩の言うことが絶対なんです。まず、軽いイジメだと、シャリ上げですね。ゴハンは刑務所内の数少ない楽しみなんですけど、下っ端だと、オカズとか先輩に取られるんですよ」
押尾の場合、独居房で暮らしているので朝食と夕食は問題ないだろうが、昼食は工場のメンバーと一緒に食べているはずだ。カロリー不足はシャリ上げも影響しているのだろうか。では、「重いイジメ」だと、どういうものがあるのか。
「自分の場合、無理やり気持ち悪い虫を食わされたり。メシの上に精子を振りかけられ、それを食えって言われたこともありますよ。暴力も日常茶飯事でした。でも一番こたえたのは、言葉の暴力ですよ。『使えねーな、クズ』とか一日中言われ続けると、精神的に病んじゃいますね」
それは酷い…。なお、先輩だけではなく、刑務官も嫌がらせをしてくるという。
●受刑者だけでなく刑務官の嫌がらせも。
「もちろん、いい先生もいらっしゃったんですけど、中には、二日酔いで機嫌が悪いとき受刑者に八つ当たりしてくる人もいましたね。内掃工場で働いていたときは、体が汚れるから作業後に洗体しなきゃいけなかったんですけど、その際、本当ならお湯を使えるところにも行けたのに、先生がそこに行くのが面倒くさいという理由から、真冬の寒い中、真水で体を洗わされたりもしました。あと、自分は閉所恐怖症の傾向があったんですけど、わざと独居に入れられたこともありましたね」
その他、刑務所では有名人ならではの苦労が多々あったという。興味ある方は後藤祐樹の自叙伝をご覧頂きたい。
押尾がこうした虐待や嫌がらせを受けているかどうかは分からないが、後藤祐樹と同様、目を付けられやすい存在であることは間違いない。出所後、その手記では書けなかった実態が語られるだろうか。
(写真は後藤祐樹の自宅近くの居酒屋にて撮影)