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広島・佐々岡新監督、緒方前監督と待遇が違いすぎる? 5年で激変したチーム状況、就任後の初仕事にも影響大か

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佐々岡真司新監督(写真は現役時代)

 5年前とは、あまりにも違いすぎる。取材陣だけではなく、ファンもそんな印象を持ったのではないだろうか。

 広島東洋カープが佐々岡真司新監督(52)の就任を発表したのは、10月7日だった。クライマックスシリーズ・ファーストステージの第3戦が行われた日であり、セ、パ両リーグともにファイナル進出チームが決まる重要な一戦だった。「スポーツニュースにおける進出チームの露出度が減るので、新監督の人事は違う日に…」と“エチケット違反”を口にする球団もあったが、時間が経つにつれ、佐々岡体制に関する裏舞台が見えてきた。

 「前回、緒方孝市氏の監督就任が発表された2014年とは、ちょっと違う…」(地元メディア)

 佐々岡監督の契約任期は「1年」なのだ。広島は選手の育成だけではなく、指揮官に関してもコーチや二軍指導者を経験させ、その準備をさせる。佐々岡監督も二軍、一軍の両方投手コーチを務めての今回の昇格を迎えた。しかし、周囲の「期待、歓迎の熱量」があまりにも違いすぎる。

 「緒方監督が就任した直後は、県庁や広島市役所など地元への挨拶回りがなされました」(前出・同)

 気になる「1年契約」だが、厳密に言うと、前任者もそうだった。プロの勝負師としての厳しさによるものだが、こんなこともあった。

 2014年11月、緒方氏と松田元オーナーらが地元行政に監督就任の挨拶で訪れた時だった。緒方氏は「1年ずつが勝負」と不退転の決意を語ると、松田オーナーが間髪入れず、「5年はやってもらうよ」と言った。

 佐々岡体制では、なぜかそんな期待感が聞こえてこないのだ。

 「緒方氏が監督に就任した時は、優勝という機運も高まっていました。佐々岡監督の場合、4連覇を逃し、今もなお、主力選手のFA流出の危機に晒されています。そういう状況も影響しているのでしょう」(プロ野球解説者)

 監督に就任して、その初仕事が正捕手・會澤翼(31)の慰留説得だったというのも、気の毒な話だ。残留が発表された會澤だが(10月10日)、彼に関しては「出る」と捉えていたメディア、関係者も少なくなかった。それを電話一本で説得したのだから、佐々岡監督は「人望がある」と見るべきだろう。

 「會澤は19年シーズン中に取得したFA権の行使が確実視されていました。18年オフの契約更改では大型昇給を獲得したものの、仏頂面で会見に臨んでいます。理由はいくつかあります。彼は『1億円に届く』と思っていたのに、叶わなかったこと。自分自身に対する球団の評価が低く、査定方法にも不満を持っていました」(ベテラン記者)

 新たな働き場所を求めて、主力捕手が退団する某チームとの下交渉も終わっているなんてウワサもあった。

 「メジャー挑戦の意思表明をした菊池涼介(29)の去就も気になります。野村祐輔(30)がFA宣言すれば、どの球団も欲しがるでしょう」(前出・同)

 佐々岡監督はどうやって、彼らを説得するのか…。就任会見では当然、彼らの去就に関する質問も出た。そのとき、會澤の名前は出したが、他選手のことは言わなかった。質問者は「會澤、野村、ポスティングでの米挑戦を目指す菊池は?」と名前を挙げたのに、だ。

 広島の波乱は、これからが本番だ。クライマックスシリーズよりも、佐々岡監督がどんな説得をするのか、そちらの方が興味深い。(スポーツライター・飯山満)

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