アイドルと女優が不倫。これは昨年の芸能スキャンダルで、トップクラスに値した。そんな2人、V6の岡田准一と宮崎あおいが逢瀬を重ねるきっかけとなった映画『天地明察』が15日、いよいよ公開される。
そもそも、岡田が芸能界入りしたきっかけは、母が『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系列:終了)の人気コーナー「ジャニーズ予備校」に履歴書を送ったから。ここで一発合格をはたした3か月後の夏休み、実家の大阪から東京に遊びに来るよう誘われた。指定された場所に行くと、見ず知らずの中年男性が言った。「YOU、これからV6だから」。ジャニー喜多川社長は、ズブの素人であった14歳の美少年に、未来を見たのだ。
“首謀者”の母は、ピアノ講師&ママさんコーラスの先生。父は、小学2年生のときに家を出て以来、会っていない。そのため、理想の男性像を描けないでいた。いっぽうで、教える立場にいた母の影響で、漠然と教師になりたいと思い、デビューからおよそ6年にわたって、「キリのいい20歳になったら芸能界をやめよう」と胸に秘めていた。第二の人生は、社会の教諭と決めていたのだ。
ところが、引退を口にしようとしたそのころ、TBS系列ドラマ『木更津キャッツアイ』の主役が決定。続いて、映画化。いい作品、共演者とのめぐりあいは、転機になった。そして、30歳になろうというころ、同じく連ドラから映画になった『SP』で、役者の深みを体で覚えた。
ノンスタントアクションで挑むため、およそ2年半かけて格闘武術を習得。フィリピンの柔術であるカリ、ブルース・リーでおなじみのジー・クンドーの直接指導を受けて、インストラクターの認定資格を取得した。同時期に習っていたUSA修斗も、直接指導員になれるほどの腕前になった。
デビューから17年。V6の解散説が幾度となく浮上するのは、磨きがかかった岡田の俳優魂が起因している。それほど、岡田は大物芸能人になっていたのだ。