好スタートを決め、好位で流れに乗ると、積極的な仕掛けで直線半ばでは先頭。やや早仕掛けにも思われたが、「自分の競馬に徹するしかないからね」と福永騎手。勝つにはこれしかない意を決した作戦だった。フェニックスも鞍上の期待に応え、二枚腰を発揮。猛追してきた1番人気のファリダットを4分の3馬身振り切ったところがゴール板だった。
「体質が弱くて出世は遅れていたけど、もともと素質は感じていた馬。きょうは落ち着いていて乗りやすい状態だったし、結果を出せてよかった」と福永騎手。今年1月以来、久しぶりにコンビを組んだ愛馬を称えた。
これまでの良績は1200メートルに集中していたが、この日は折り合いもピタリ。本格化の兆しを見せるとともに、距離にも融通性が出てきた。来春はスプリント路線のみならず、安田記念の伏兵としても楽しみな存在になりそうだ。