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ばんえい競馬の大物ルーキー 西謙一騎手の素顔に迫る

 「幻の新人騎手」になる危機から一転、ばんえい競馬の騎手としては15年ぶりの快挙を成し遂げた。
 デビュー1年目で56勝をマーク。全国の新人騎手を抑え、NARグランプリ2007年の優秀新人騎手賞に輝いた西謙一騎手(ばんえい・大橋和厩舎)こそその人だ。
 “幻の新人騎手”とは、彼が騎手免許試験を受験していた当時、ばんえい競馬は経営難のため、存廃問題に揺れていた。もし廃止が決定していたら、それまでの苦労は水泡に帰してしまうところだった。
 もっとも、当の本人は「2次試験も自信がなかったし、廃止になっていたら全国放浪の旅に出ていたかも」といたずらっぽく笑う。騎手合格とばんえい存続。昨年はダブルの喜びをかみしめた一年だった。
 また、ばんえい初の親子ジョッキーとしても注目を集めた。父・西弘美騎手は、ばんえい記念制覇など、2000勝を超える名ジョッキー。テレビで特集も組まれたが、謙一騎手は「あまり騒がず、そっとしておいてほしいと思ったこともあった」と振り返る。プレッシャーを感じつつも「同じ一人のジョッキーとレースに挑んでいる」と頭を切りかえ、勝利を積み重ねた。

 2年目の今年は「障害で曲がったり、かじ棒をまたいだりして周りに迷惑をかけることがあるので、常に真っすぐに走らせるようにするのが今後の目標」。テクニックの向上を目指す。
 今月23日には、ばんえい競馬の頂上決戦「第40回ばんえい記念」が行われる。彼はばんえい競馬の面白さと醍醐味をこう伝える。
 「1tを超えるばん馬のダイナミックさも見どころのひとつだけど、第2障害までどれだけ楽に行けるか。そして第2障害前の“タメ”がばんえいの肝。騎手たちが周りを見ながらタイミングをうかがっている、駆け引きの空気を間近で感じてほしい」
 まだこの大舞台に立つ機会はめぐってこないが、北の大地に根付く「ばんえい競馬」に誕生した新星が熱戦に加わる日が待ち遠しい。

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