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講談師・一龍齋貞心師匠に聞く「講談の魅力」

 ここ数年の歴史ブームにより、にわかに日本の伝統文化が見直されている昨今。
 その中でも講談は戦国武将を扱った軍記物が多く、歴史ブームに合わせ講談も押さえておきたいところです。
 とはいえ、そもそも講談と落語の違いって何…? 講談ってどういうもの? などといった疑問もちらほら。
 聞きに行く前の予備知識があれば、もっと講談が身近に感じられるかもしれません。
 そこで講談師・一龍齋貞心師匠に講談の初歩を学びつつ、その魅力について語っていただきました。

■講談のルーツ

 講談のはじまりは諸説あります。古くは庶民の前で太平記を読み聞かせた「太平記読み」が始まりとする説、食えない侍が長屋で軍記物の語りをして、日銭を稼いだのが始まりとする説。また難しいお経を解説したのが講談で、節回しを主にしたものが浪曲だという説もあるようです、ただしこれは「あほだら経」「節談説教(浄土真宗で発展した説教で、教義などを平易にし、節回しを付けて語ること)」に変化をしたというのですが、信憑性に欠けるのだそうです。そして江戸時代後期には庶民に広く人気を博した、いわるゆ辻講釈が盛んになり、これが今日の講談の原点だと思われます。

■落語と講談の違い

 初心者が一番気になる部分…そもそも落語と講談って何が違うの? という疑問ですが…。
 講談は男性社会を扱ったものが多く、軍記、武勇伝、かたき討ち、侠客伝などが中心になっています。調子や間をつけて面白く読み聞かせる話芸です。台本は小説のような書き方がされているので、活字でも楽しめます。
 落語は滑稽を主にした「話芸」であり、話の内容は町民や女性などが中心になっています。セリフがメインで必ず落ちがつきます。そのため活字になるとそのおかしさが伝わりきれません。
 落語は講談の一節を抜き取った演目が多くあるそうで、お客さんを笑わせる「話芸」に特化したものといってもいいでしょう。

■小説としても楽しめる講談

 講談は江戸末期から明治・大正・昭和初期にかけて全盛期を迎え、それに合わせて講談を速記し本にして出版することも流行しました。
 有名な『立川文庫』は講談を直接筆記した「書き講談」として人気を博しました。また、『週刊少年マガジン』などで知られる講談社はその社名の通り、講談本の出版によって成功した出版社です。
 もし出版業界の発展が遅れていたら、小説家は自分の小説を発表する場がない=読み聞かせるしかない、ということで、講談師になっていたかもしれません!
 『立川文庫』といえば、真田十勇士の猿飛佐助や霧隠才蔵などが有名ですね。歴史好きが必ず一度は耳にする立川文庫も、元をただせば講談の書籍化から始まっているのです。歴史小説を読む気分で講談に触れてみたら、より講談が身近に感じられるかもしれません。

■一龍齋貞心師匠の講談スタイル

 「講談は一人で演じる芝居だと思っております」。
 自身の講談を「お芝居」であると語る講談師・一龍齋貞心師匠。声を使い分け、若い男から壮年の男性、年増の女性から若い女性まで演じ分けるその話芸は、まさしく一人芝居。声のトーンや間などでキャラクターの演じ分けをする「話芸」を楽しむのも講談の魅力の一つです。
 また、「話芸=間芸」であると語る貞心師匠。お客さんが笑う場面や泣く場面では、その間を考慮し語りを進めます。知らず知らずのうちにお客さんを「間」にのめり込ませるのも講談師の腕の見せ所。講談を聞く際には、聞き手と語り手の気持ちのよい間を楽しむのも一興です。
 そして講談を芝居として口演をする上で気をつけているところは、登場人物の年齢や性格などをしっかり作り込むことだそうです。キャラクター造型がしっかりしていないと誰が会話をしているのか分からなくなり、何人もの登場人物を使い分けできなくなってしまうのだそうです。
 貞心師匠のキャラクターの造型にまでこだわる様は、小説や漫画、そして映画にも通じるものがあると感じました。あらゆるメディアでビジュアル化が進み、綺麗な映像が手軽に見られるようになった反面、「行間を読む」という行為の余地がなくなってしまい、想像力が弱くなってしまった気がします。語りのみで構成される講談という名の「劇」を観ることで、己の想像力を養うのも楽しみ方の一つなのかもしれません。
 講談の初歩から一龍齋貞心師匠の講談スタイルまでをインタビューして感じたことは、講談は決して敷居の高いものではなく、解釈一つで演劇にも小説にもなり得るものである、ということでした。
 「食わず嫌いの方が多いのです」と語る一龍齋貞心師匠。聞いてみたら意外と面白い! という感想をよくいただくそうです。まずは一度、講演会に足を運んでみてはいかがでしょうか?
 ちなみにここ数年、ゴールデンウィーク恒例の講談祭りでは「大河ドラマ」にちなんだテーマで演目を講じるそうです。もちろん今年は「龍馬と維新の英雄たち」! 幕末ファンの皆様は要チェックです!

■講談の詳しい情報はこちらをチェック!
講談協会オフィシャルウェブサイト
http://kodankyokai.com/

■「時代屋」で講談のダウンロードができます!
モバイルサイト「歴史専門店 時代屋」にて、一龍齋 貞心師匠の講談がダウンロードできます。公演に足を運ぶ前に聴いてみてはいかがでしょうか? ケータイサイト「歴史専門店 時代屋」をチェック!

 「歴史専門店 時代屋」は、戦国・幕末・三国志を中心に、幅広く歴史が楽しるエンターテイメント型歴史専門ケータイサイトです。

(「歴女ライター」みかめゆきよみ 山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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