まず、林は「ながらスマホは学力を破壊する」と主張。林は仙台市の小中学生を対象にアンケート調査した、数学の平均点とスマホの1日の使用時間が示されたグラフを出し、「スマホの使用時間が伸びれば伸びるほど、数学の平均点が下がっていることが明確に読み取れる」と話す。
スマホの使用時間が1時間未満だと、数学の平均点は約70点。使用時間が4時間以上になると、平均点は約55点という結果になった。
続けて、2時間以上勉強だがスマホの使用時間が4時間以上の生徒と、勉強時間は30分未満だがスマホの使用時間が1時間未満の生徒なら、後者の生徒のほうが成績が良かったと説明。つまり、勉強時間が短くても、スマホの使用時間が短い生徒のほうが、成績が良いようだ。
これらの調査結果から、林は「学力低下の原因の1つが、勉強中にスマホを使う“ながらスマホ”ではないか」とスマホの使用時間と学力に相関があった原因を推測した。
今年3月、『NEWSな2人』(TBS系)に早稲田大学教授・枝川義邦氏が出演した際、「脳の中では変化が起きているんですね。スマホをいじって、ネットで動画を見て、テレビもつけている…これをデジタルマルチタスキングって言うんですけど、これを長い時間続けている人は、脳の神経細胞のダメージが大きいんです」と説明していた。
そこでは、「いろんな判断をしたりスケジュールを立てたり、人間らしい活動をする時に必要な前頭前野っていう場所があります。こういったところが(デジタルマルチタスキングをすると)ダメージを受けやすく、続けていると機能が落ちてしまう」と“ながらスマホ”のリスクを語っていた。
スマホは私達の生活を便利にしてくれたが、そのリスクもキチンと理解しておく必要がありそうだ。