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競輪穴男列伝 松阪記念は大まくりで魅せた萩原操

 いままで大ギア変更する選手の悪口じみたことを書いてきたが、驚いたのは松阪GIIIの3日目、準決Cの萩原操(三重・51期)の大まくりだった。ギアを4.33にかえた萩原はラインのない単騎戦だけに、どこかでまくろうと狙っていたことは確かだ。だが展開は最悪だった。渡辺一成(福島)が主導権をとって、萩原は最終回どん尻。
 ところが、バックの凄い向かい風を計算に入れていた萩原は2コーナーすぎからまくって、あっという間に4角で2番手に上がると一気に伸びて1着、それも2着の渡辺を3車身もぶっちぎった。45歳でこんなまくりが打てるのはすごい。「風に応援させてもらった。それに良く知ったバンクですから…」といっていたが、年齢を感じさせない11秒6のまくり脚だった。

 こうなると、ますますギア変更の情報は大事になってくるし、前のレースからの練習状況や体調が問題になってくる。要は気迫の問題で萩原のようななにかやるベテランはいつも追いかける必要がある。
 追い込み選手でもマーク型(間違ってもまくりを打たない。直線でコース狙い一本)がギアを上げてきても気にすることはないが、まくりを打つ意思のある追い込み屋のギア変更には十分に注意する必要がありそうだ。

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