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巨人、山口のメジャー挑戦に「無茶だろ」 の声 ファンに不評の美馬獲得も失敗、先発補強へ向けた次の手は

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 17日に行われたプレミア12決勝・韓国戦に先発した巨人・山口俊。18日、その山口が都内で記者会見を開き、今オフのメジャー移籍を表明したと複数メディアが報じている。

 会見前の報道によると、山口はシーズン終了後球団にポスティングシステム(海外FA権取得前のメジャー移籍が可能な制度)の利用を要望。球団はこれまでポスティングの利用を選手に認めたことはなかったが、山口に対しては今シーズンの貢献度の高さや当人の意思の固さを踏まえ、“特例”として容認する可能性が高い見通しであったとのこと。

 また、一部報道では2016年オフのFA移籍交渉の際、契約内にオプションとしてポスティング利用を盛り込んでいた可能性も指摘されていたが、会見に同席した今村司球団社長によると、交渉の席で将来的なポスティング利用を認めていたという。

 今シーズンの山口は「26試合・15勝4敗・防御率2.91」といった成績をマークし、最多勝(15勝)、最高勝率(.789)、最多奪三振(188個)のタイトルを獲得。先発陣の大黒柱として、チームを5年ぶりのリーグ優勝に導く活躍を見せた。

 しかし、シーズン後に招集されたプレミア12では、大会前に行われた強化試合・カナダ戦(先月31日/2回6失点)を皮切りに、オープニングラウンド第1戦・ベネズエラ戦(5日/4回1失点)、スーパーラウンド・オーストラリア戦(11日/4回2失点)と3試合連続で失点。さらに、決勝の韓国戦でも「1回3失点」で降板を余儀なくされたため、4試合連続失点で大会を終えることになってしまった。

 この結果もあり、メジャー挑戦報道を受けネット上のファンからは「プレミア12で打ち込まれたのにメジャー挑戦は無茶だろ」、「身のほど知らずにも程がある、年齢も32歳で全然若くないのに」、「そもそも獲得に名乗りを挙げるメジャー球団も無さそう」といったブーイングが殺到。

 一方、「あれだけ美馬を欲しがっていたのはこれが理由だったのか」、「美馬の獲得に乗り気だったのは、山口の流出を見越していたからなのかな」、「美馬は不要と思ってたけど、山口が出ていくなら話が変わってくる」などと、楽天・美馬学を絡めたコメントも数多く見受けられた。

 「今オフFA権を行使した美馬に対し、巨人は交渉の席を5回もセッティング。また、4回目の交渉では、原監督も同席して直接説得に当たるなど積極的なアプローチを続けていました。こうした球団の交渉姿勢に対しては『なぜそこまでして美馬を求めるのか』と見る向きも強かったですが、今回の一件を機に考えを改めたファンも多いようです。ただ、巨人は5回目の交渉で、美馬から直接入団を断られてしまいましたが…」(野球ライター)

 今回の一件により先発陣に大きな穴が生じることが濃厚となった巨人は、今後新外国人の獲得やトレードに動くことが予想される。美馬のために用意していた資金が獲得失敗で浮いたことや、山口のポスティングで譲渡金が得られることなどを考えると、新外国人に関してはコストをかけて現役バリバリのメジャーリーガーを狙うことも不可能ではないだろう。

 また、ネット上の巨人ファンの中には、「牧田和久の獲得に動くのでは?」という見方もある。今シーズン、パドレス傘下のマイナーでプレーした牧田は先発・中継ぎ・抑えでそれぞれ実績があり、古巣の西武を筆頭に楽天、阪神などが獲得に向けて調査を行っていると伝えられているが、この争奪戦に巨人が参戦したとしても不思議ではないのかもしれない。

文 / 柴田雅人

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