問題のツイートは、参議院選挙を念頭に置いたものと思われ、福島議員は「社民党の全国比例区4人のうち3人が女性」と説明。その上で、
「東京、神奈川、愛知の選挙区から出る予定の人は3人のうち2人が女性です。女性の割合は7割を超えました。女性が未来を開く。おっさん政治をやめさせよう!」
と、これからの政治は「女性が未来を切り開く」とし、現在、政治の中枢で活躍する男性を「おっさん政治」と切り捨てた。
このツイートに、男性陣が激怒。福島議員のツイートに対し、「男性差別ですよね?」「女尊男卑が酷すぎる。票を入れようとなんて絶対に思わない」「おっさんはダメでおばさんは良いんですか?」「男女共同参画の理念が全くない」「おっさんを敵に回した」と怒りの声が噴出する。
また、女性からも「この発言は恥ずかしい」「男性でも女性でもいいから能力のある人に政治をやってもらいたいと思う。女性をウリにするのは止めてもらいたい」「女性だって権力を握れば犯罪に走る可能性は否定できない。人間性の問題なのに女性は優れているかのようにツイートするのは不適切だ」「女性議員を増やすことには賛成だけど、この発言は男性差別だと思う」と批判が。
ただし、福島議員の支持者からは「その通りだと思う」「おっさん政治はやめさせてほしい」「頑張ってください」などと応援するコメントもあった。
社民党は支持率の低迷に苦しんでおり、NHKが7月1日に発表した世論調査によると、自民党が34.9%、立憲民主党が5.8%に対し、社民党はわずか0.6%で、国民民主党の1.1%をも下回る低水準となっている。
さらに、同党は今回の参議院選挙で政党要件を失う可能性があり、まさに存亡をかけた戦いとなる。そのような戦いの前で、党首経験者の福島議員が、一部有権者から「男性差別だ」と批判されるようなツイートを行ったことは、かなりの悪手だったのではという指摘や、「自爆としか思えない」との声もある。また、男女共同参画の観点から見ても、「おっさん政治は悪、女性政治は正義」という印象を与えかねない思想をツイートすることは疑問と言わざるを得ないだろう。
この発言の真意説明が求められるが、福島議員はその後「スルー」している。政府や「おっさん」への批判も結構だが、自らに向けられたものについても真摯に耳を傾けてもらいたい。
文・神代恭介
記事の引用について
福島みずほ公式ツイッターより
https://twitter.com/mizuhofukushima