王者内藤と初の日本人対決に臨む興毅。この日は、ボディーブローやワンツーといったコンビーネーションを交えながらミット打ちを披露。
タイトルマッチを11日後に控え、調整は順調のそのもの。内藤対策についても「だいたいイメージが固まってるから。早く試合がしたい」と自信満々。下馬評では内藤有利がささやかれる中「そういう予想の方が多いやろ。でも、勝ったら(評価を)一気に全部ひっくり返せるし、オレにとっては一石二鳥。いい試合して2階級制覇したいな」と気にも止めていなかった。
余裕タップリの興毅は、宮田博行会長ら内藤陣営が視察に訪れていても「別に関係ないよ。隠すところはチ○ポくらいかな」と下ネタトークで一笑に付した。
だが、そんな自然体の挑戦者にもひとつだけ気にかかることがあった。17日が興毅23歳の誕生日ということもあり、内藤陣営から誕生日ケーキが贈られたのだ。
本紙の取材では、このケーキは不二家数寄屋橋店限定で1日平均2つほどしか作られない「ル・ギンザ」(3400円)であることが判明。「敵に塩」ならぬ「敵にケーキ」をプレゼントされた興毅は「むっちゃうまそうやん。でも何も入ってないやろうな」といぶかしんだ。
無理もない。過去には対戦相手に毒入りオレンジジュースが出された事件が起こったこともある。それだけに興毅は警戒心を強めたのだ。
「この2、3日で何の不安もなくなった。調子が上がってきた」とは興毅。両陣営が接触したことで心理戦が熱を帯びてきた。
◎宮田会長、興毅を大絶賛
視察を終えた宮田会長は得意のホメ殺しで興毅を大絶賛した。公開練習後、ファンとの記念撮影に応じる興毅に「カッコイイよね。アレを内藤にもやってほしいよ。本物だね」とベタ褒め。
「興毅クンは亀田興毅というボクサーとしてもタレントとしても完成してますよね。自分が一番ファンになっちゃうんじゃないかと思っちゃいましたよ。プロモーションの社長として勉強させてもらいました」と語ると自転車をこいでジムに戻っていった。