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中日、今季も結局ベテラン頼り? ファン・OBは若手台頭に期待も、立浪監督は不透明な現状に苦悩か

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立浪和義監督

 色々な意味で、立浪和義・新監督の現状を象徴しているような試合だった。

 巨人との2戦目を迎えたバンテリンドームは、試合前から“盛り上がっていた”。球団、球場の関係スタッフたちは、観客席の方を見ながら、「やっぱり、監督はスゴイ」と笑みを浮かべていた。

 >>中日・立浪監督が根尾に苦言、「素直に聞けよ」ファンも落胆 福留も指摘した“悪癖”は改善されていない?<<

 公式発表によれば、同日の観客動員数は1万9563人。前日も1万9551人を集めている。オープン戦で“2万人”は、興行として大成功である。

 「地元ファンは、口では『立浪監督を応援している』と言ったけど、実際にこうして球場に足を運んでくれました。有り難い、嬉しい」(球団関係者)

 2万人近いファンが集まったのは、立浪監督への“期待”だ。「強いドラゴンズ」を再建してくれると信じているからだが、その期待を確信に変えるのは、もう少し先の話になりそうだ。

 「ブレイクしそうな選手は、何人かいます。若い彼らがこのままペナントレースでも活躍してくれれば」(前出・同)
 
 野手では、「新1番」に定着しそうな岡林勇希が注目されている。

 オープン戦の打率3割1分3厘は、12球団4位。盗塁数はトップタイ。数字上では「新しいリードオフマンの出現か?」と期待できるのだが、盗塁は失敗した数値の方が多い。

 また、16日の試合でファンを驚かせたのは、打順。前日満塁弾を放った捕手の木下拓哉を3番に抜てきしたのだ。

 「阿部寿樹がレフトでスタメン出場しました。外野ではルーキーの鵜飼航丞(駒大)が期待されていましたが、3試合連続でのスタメン落ち。ペナントレース間近のこの時期になって、阿部を使い始めたということは、開幕レフトは、鵜飼ではなく、阿部でしょう」(プロ野球解説者)

 また、3番抜てきの木下だが、この日は4打数1安打。シングルヒット1本だ。「期待に応えられなかった」とは言えないが、クリーンアップを託すには物足りない結果である。

 試合前、若手の石垣雅海内野手がNHK山形のキャスターと結婚したとの情報も飛び込んできた。

 「昨季ファームでチームトップの9本塁打を放ちました。強肩で足も速く…」

 前出の球団関係者が石垣への期待感を口にしていた。

 その石垣を含め、中日には期待されている若手が非常に多い。立浪監督もチャンスを与えてきたが、レギュラークラスを脅かすまでには至っていないのだ。

 期待が確信に変わらず、期待のままで終わってしまわないか? 

 「ファンは立浪監督に勝ってほしいと思っています。同時に、若手の台頭にも期待しています。勝利を優先し、ベテラン優先の起用が続けば、ファンは物足りなさを感じるでしょう。一番怖いのは、ベテランを起用して連敗することです」(前出・プロ野球解説者)

 立浪監督の母校・PL学園卒のプロ野球OBたちが盛り上がっているのは、既報通り。実は、歴代の中日監督、コーチ経験者も集まって、「オレたちにできることがあれば」と声を掛けていたという。これも新監督の人望だが、16日の試合は1点も取れずに、惨敗。立浪監督が無口になってきたのが気になる。(スポーツライター・飯山満)

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