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京成杯AH追い切り ヒカルオオゾラ絶好

 惜敗続きにピリオドを打つ。秋の中山開幕を飾る「第54回京成杯AH」(GIII、芝1600メートル、13日)。エプソムC、関屋記念と2着を続けるヒカルオオゾラが絶好の動きを披露した。武豊が「秋はこの馬で」とマイル路線のパートナーに選んだ逸材。勝利に最も飢えた馬が、重賞初Vで飛躍のきっかけをつかもうとしている。

 今夏はエプソムCと関屋記念で2着と惜しい競馬が続いたヒカルオオゾラ。特に前走は完璧に折り合って理想的なレースができたものの、勝ったスマイルジャックにケタ違いの末脚を繰り出された。悲願の重賞制覇へもうそろそろ決めたいところだ。
 「今後に向けて終いを生かすレースができたのは収穫だった。勝ち馬には完敗したけど、4角でのコース取りの差もあったからね。決して悲観する内容じゃない」と吉村助手は振り返った。

 関屋記念の後はいつものようにグリーンウッドへ放牧。十分に疲れを癒してから3日に栗東へと帰厩した。
 「レース直後は疲れが見られたけど、今は随分良くなっている。あとひと追いすれば態勢は整うだろう」
 前走は2着に敗れたものの、脚質の幅は広がった。後方からの末脚勝負も武器にして、さらに安定感が増している。
 「今回は久々の中山になるけど、武豊さんならうまく乗ってくれるでしょう。重賞勝ちがもうすぐ手の届くところまで来ているだから、何とか決めたい」
 GIシリーズに乗り遅れないためにも、ここは譲れない。

 【最終追いVTR】武豊騎手を背に、CWで5F64秒4→49秒9→36秒9→11秒4(一杯)の好時計。前半は馬任せでじっくりと行って4角から徐々にピッチを上げた。直線ではこの馬らしい豪快な伸び脚で力強くフィニッシュ。ひと息入っているが、むしろ前走時より迫力が増した印象だ。

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