今夏はエプソムCと関屋記念で2着と惜しい競馬が続いたヒカルオオゾラ。特に前走は完璧に折り合って理想的なレースができたものの、勝ったスマイルジャックにケタ違いの末脚を繰り出された。悲願の重賞制覇へもうそろそろ決めたいところだ。
「今後に向けて終いを生かすレースができたのは収穫だった。勝ち馬には完敗したけど、4角でのコース取りの差もあったからね。決して悲観する内容じゃない」と吉村助手は振り返った。
関屋記念の後はいつものようにグリーンウッドへ放牧。十分に疲れを癒してから3日に栗東へと帰厩した。
「レース直後は疲れが見られたけど、今は随分良くなっている。あとひと追いすれば態勢は整うだろう」
前走は2着に敗れたものの、脚質の幅は広がった。後方からの末脚勝負も武器にして、さらに安定感が増している。
「今回は久々の中山になるけど、武豊さんならうまく乗ってくれるでしょう。重賞勝ちがもうすぐ手の届くところまで来ているだから、何とか決めたい」
GIシリーズに乗り遅れないためにも、ここは譲れない。
【最終追いVTR】武豊騎手を背に、CWで5F64秒4→49秒9→36秒9→11秒4(一杯)の好時計。前半は馬任せでじっくりと行って4角から徐々にピッチを上げた。直線ではこの馬らしい豪快な伸び脚で力強くフィニッシュ。ひと息入っているが、むしろ前走時より迫力が増した印象だ。