初の古馬挑戦、3歳として唯一の参戦となった前走のCBC賞で小差の2着と健闘した。「一瞬、やったと思ったぐらい。ゴール前で少しでも並ぶ形になっていたら、結果は違ったと思う」と山本助手は悔しそうに振り返った。
ゴール寸前、プレミアムボックスの強襲に遭い、金星は逃した。しかし、先行馬が総崩れしたなか、3番手から力強く踏ん張ったあたりは地力の証明だろう。
自信を胸に、今回は古馬に2度目の挑戦。しかもサマースプリント第1戦の函館SSでは、同じ3歳のグランプリエンゼルが快勝している。3歳世代のレベルの高さも実証しており、臆することは何もなくなった。
「グランプリには橘Sで接戦(1/2馬身差2着)しているし、先生も僕も自信が深まった。CBC賞はやっぱりダテではなかったとね」
中間の調整もすこぶる順調に進んでいる。8日の栗東坂路では800メートル53秒2をマーク。ラスト1Fは計時不能だったが、ラスト400メートルが25秒1としっかり動いている。
今回は鞍上に目下全国リーディング独走中の内田博騎手を配した。タイガーとの相性も<2021>と抜群だ。「心強いね。千二でも楽に前へ行けるから直線の千メートルもまったく問題ない。今回は勝ちを意識している」
サマースプリント王者へ、思いは膨らむ。
【最終追いVTR】攻め駆けするタイプだが、それにしても動きは抜群。坂路で併せ馬で追われ、800メートル50秒4→36秒4→12秒3(一杯)をマーク、余裕の先着を果たした。キビキビとした脚さばきは目立ち、毛ヅヤもピカピカ。仕上がりは文句ない。