広い芸能界では、相手が暴力団だと知らなかったケースも含めて何かしらの関係を暴力団組合と持ってしまった人物が非常に多く、一説には年末の紅白歌合戦出場者が人手不足に陥るほどだとも言われている。
それに関係して、暴力団やヤクザ関係を題材にした創作物、Vシネマや実話系雑誌、ヤクザや暴力団などのアウトロー系をテーマにした漫画等についても規制の波が押し寄せているという。
これらの規制は福岡県を初めとした九州の各地で始まっており、福岡県警は同県内にチェーン展開するコンビニエンスストア9社に対し、暴力団やヤクザ関係を題材にした雑誌・コミックなどを販売しないよう要請。うち大手6社が規制に賛同し、撤去要請に踏み切ったという。この規制は書店等の各種販売店や、大分県などの他県にも広がっており、今後は全国的に拡散していくものと考えられている。
また、同様の事例は映画業界、DVD等のビデオ業界やそのレンタルショップ等にも波及しており、現在旧作として貸し出しがされているDVD作品は別としても、今後はVシネマや任侠映画などの新作を置かない方針を検討している大手レンタルショップもあると言う。今後DVDが出せなくなると言うことは、Vシネマそのものが作成できなくなると言うことでもあり、映像を作成する側は今後の展開について頭を悩ませているそうだ。
そもそもコンビニやレンタルビデオ店を中心とした規制は一般人、特に未成年者の“憧れダイブ”を減らす目的にあるという。現在は暴走族やチーマーを題材にした雑誌や作品などは規制から逃れている形になっているが、そう言ったチームに所属していることで必然的に暴力団と関わるようになってしまうケースも多く報告されている以上、いずれこれらの作品も規制される事になると見られている。
いささか厳しくも思える今回の処置であるが、現在の芸能界と暴力団の関係性の深さを見るにつけ、規制はむしろ遅かったとする関係者の意見もある。
はたして規制の強化により芸能界は正常な方向へ向かっていくことが出来るのだろうか。