4月大会、5月大会にて初代GWC認定シングル王座決定トーナメントが行われ、勝ち進んで栄冠を勝ち取ったのは、デビルワールドのガッツ石島。7月大会でGWC認定6人タッグのベルトを奪取したダイスケが、次期挑戦者に名乗りを上げたのが、事の発端である。ダイスケのパートナーの一人である星野勘九郎が「直接フォールを奪ったのはこの俺だ! 俺にも挑戦者としての権利はあるだろう!」とアピール。王者である石島が「挑戦者決定戦をやって、勝った方と9月20日北千住でタイトルマッチやってやるよ!」と答え、両者による挑戦者決定戦が組まれることになった。
ゴングが鳴るや否や、ダイスケ・星野両者ともにリング中央にダッシュ。力のこもったロックアップからショルダータックル合戦へ。打ち勝った星野に対してダイスケはカウンターのアームホイップからドロップキックでお返し。エルボーの打ち合いからロープに走った星野に、ダイスケは再度ドロップキック、倒れなかった星野は逆に強烈なラリアットを叩き込み、ダイスケを場外にエスケープさせる。リングに戻ったダイスケにもう一発ラリアットを叩き込もうとした星野、その右腕にエルボーを叩き込んだダイスケ。そこからダイスケの執拗な腕殺しが始まる。ピンポイントで右腕を狙うドロップキック、スタンディングアームブリーカー、ジャンピング・アームブリーカーからワキ固め。星野が悲鳴を上げる。ロープに逃れた星野はダイスケの得意技であるロックボトムを先に見舞って反撃。ぬりかべ(コーナーへの串刺し式ボディースプラッシュ)連発からフェースバスター、「35歳〜!!(星野の実年齢)」と叫んで豪快なブレーンバスターを見舞う星野。フィニッシュのダイビング・セントーンを狙ってコーナー最上段に上がるが、ダイスケが起死回生の雪崩式ブレーンバスターを放つ。
ロックボトムから星野の必殺技であるダイビング・セントーン。続けてフロッグ・スプラッシュで華麗に舞うダイスケ、フォールに入るがカウント2。とどめのスライディングDを狙うが、星野は寸前でかわす。ダイスケのエルボー連打に耐え、カウンターのラリアットを叩き込むと豪快なパワーボム。カウント2で返されると助走をつけて渾身のラリアットを放つ星野。何とかカウント2で肩を上げるダイスケだったが、続けて放った星野のコーナー最上段からのダイビング・セントーンをまともに食らうと返すことができず。わずか10分弱という試合時間であったが、その分内容は熱く、大変重厚感のある試合であり、星野が力ずくで次期挑戦者の権利をもぎ取った。
本部席でこの試合を見ていた王者石島を挑発する星野。「梁和平も、いや、お前ら(デビルワールド)全員まとめて叩き潰してやる! 絶対にベルトを腰に巻いてやる!」とアピールすると、「極悪鬼道(ごくあくきどう)、ヒールレスラーのガッツ石島を見せてやるよ!」と舌戦を繰り広げる両者。在京インディー界でも屈指のヘビー級同士のタイトルマッチは今から期待が持てる。
セミファイナルで、100番勝負の第4戦のグラン浜田戦にて、わずか4分強で敗れ去ってしまった吉野達彦。メイン終了後、「次の僕の相手は誰ですか?」と意気消沈気味のダイスケに問う吉野。ところがダイスケは「今日のこの試合で頭がいっぱいになっていたので、まだ考えてないんだ」と答える…そこに入ってきたのは、社長&代表となったCHANGO君とAMIGOの鈴木君…いや、梁&石島戦の前に自分達が闘龍門出身のプロレスラーであるCHANGO&アミーゴ鈴木である事実を告げた二人であった。
CHANGOとアミーゴは「今日は吉野君の誕生日(25歳)だったね。おめでとう!」と、ケーキを持って和やかムード。「そんな吉野君に素敵なプレゼントを持って来たんだよ。次の君の対戦相手は…私、CHANGO! …と、アミーゴ鈴木」。きょとんとする吉野は「僕のパートナーは誰ですか?」と質問する。「パートナーは…いないよ」と答えるCHANGO。「100番勝負だから、一人でやらないと」と付け加えるアミーゴ。強引に1対2、何でもありのハンディキャップマッチを突きつけた社長と代表。しかも吉野が負けたら「髪の毛を丸坊主にし、黒のショートタイツ、裸足のスタイルに変える」という条件を付けた。吉野は「渡辺宏志さんみたいになれって言うんですか!?」。一部の観客から声援が起こる。吉野の100番勝負第5戦は、とんでもない試練になってしまった。
最初の1か月を乗り越えた『Truth』だったが、前回よりも観客動員は上回ったものの、まだ浸透していない様子である。毎回来場するファンももちろん大切だが、もう一歩先を見越していかないといけない。そんな中、大会終了後の一幕で「今までにあまり来ていなかった方が月間パスポートを買ってくださった」という嬉しい知らせがあった。ほんの小さな一歩かも知れない。だが、この小さな一歩を積み重ねることでガッツワールドを、『Truth』を、より多くの観客に見てもらえる結果になる。しっかりとした自分たちの「芯の部分」を理解してもらえることで、更なる一歩を踏み出してほしいと感じる。
(Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち))
※ご来場の皆さまへ。会場の撤収時間は午後9時となっております。余韻を楽しみ、皆さんとの触れ合いができることは本当に嬉しいのですが、大会終了後は速やかにご退場を『涙ながらに』お願いいたします…−ガッツワールド一同より−
◆『Truth#4』
2010年8月31日(火)
会場:埼玉・蕨「イサミレッスル武闘館」(観客54名)
<メインイベント GWC認定シングル王座次期挑戦者決定戦 60分1本勝負>
○星野勘九郎【大日本プロレス】(9分35秒 片エビ固め)●ダイスケ ※ダイビング・セントーン
<セミファイナル「吉野達彦エースへの道100番勝負」第4戦 20分1本勝負>
○グラン浜田(4分23秒 体固め)●吉野達彦 ※浜ちゃんカッター 吉野通算0勝4敗
<第2試合 タッグマッチ30分1本勝負>
▲CHANGO&アミーゴ鈴木(7分18秒 ノーコンテスト)▲梁和平&ガッツ石島 ※収拾つかず
<第1試合 シングルマッチ20分1本勝負>
○田村和宏【STYLE-E】(6分37秒 片エビ固め)●マスクドミステリー ※アックスボンバー
◆『Truth#5』
2010年9月7日(火)開場:19:00/開始:19:30
会場:埼玉・蕨「イサミレッスル武闘館」
<メインイベント シングルマッチ 20分1本勝負>
ダイスケ vs. 円華
<セミファイナル「吉野達彦エースへの道」第5戦 ノールールハンディキャップマッチ 20分1本勝負>
吉野達彦 vs. CHANGO&アミーゴ鈴木
※3カウント、ギブアップ、KOのみで決着。反則裁定は無し。
※吉野が敗れた場合、髪の毛は丸坊主・黒のショートタイツ着用・裸足のスタイルで今後試合を行う。
<第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
梁和平&ガッツ石島 vs. 山本SAN&カジャー・アンナカ【nkw】
【チケット情報】
全席自由2000円(当日500円増し)、9月月間パスポート6000円(9月4大会全て観戦可能)、9月指定席パスポート7000円(9月4大会全て購入者が指定する席にて観戦可能)
◆ガッツワールド『vol.43』
2010年9月20日(月・祝)開場:17:30/開始18:00
会場:東京・北千住シアター1010ミニシアター(北千住駅より徒歩数分)
【決定カード】
<GWC認定シングル選手権試合 60分1本勝負>
(王者)ガッツ石島 vs.(挑戦者)星野勘九郎【大日本プロレス】
その他全5〜6試合を予定。
【チケット情報】
スーパーシート4000円、自由席3000円(当日500円増し)
お問い合わせはガッツワールド事務局 info@guts-world.com まで。