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元川悦子のサッカー魔法陣(7)

 11日の南アW杯アジア最終予選・豪州戦は岡田ジャパン最大の正念場だ。2006年ドイツW杯で手痛い逆転負けを喫した宿敵に再びホームで敗れれば、指揮官の解任論再燃は間違いないだろう。

 不穏な空気を察知したのか、岡田武史監督は7日からの練習をすべて非公開にすると宣言。選手取材も1日3人に限ると通達した。「豪州代表監督のピムは日本に知り合いがたくさんいる」とあって、情報漏れを相当警戒している様子だ。
 エースの中村俊輔(セルティック)も決戦に意欲を燃やす。ドイツでの屈辱は今も色濃く残っている。ここでリベンジを果たしたいはずだ。だが、豪州は最終予選3試合無失点。GKシュウォーツァー(フラム)、DF二ール(ウエストハム)ら鉄壁の守りを誇る。「向こうのDFは大きく、足運びも読みもいい。日本人ならボールを蹴られて後ろに2メートルしか下がれないけど、彼らは3〜5メートル下がれる」と中村俊も守備範囲の広さを認める。

 日本の前線は小兵ぞろいで、普通にクロスを上げてもクリアされるのが目に見えている。ひと工夫もふた工夫も必要だが、そんな策が今の日本にあるのか。
 中村俊は「いいプレーを2個以上続けること」と攻略法を語った。「豪州みたいな強い相手にはいい形で点は入らない。誰かがロングシュートを打ったら前線に詰めるとか、クロスに1人が飛び込んだら別の人間が背後を狙うとか、いつも想像力を持っていないとダメ。正確で意思統一されたプレーを出せばいい」と力説するのだ。
 確かに07年アジア杯(ベトナム)の豪州戦でも、中村俊の左からのクロスを巻誠一郎(千葉)が頭で落とし、こぼれたボールを高原直泰(浦和)が反転して蹴り込んだ。いいプレーが「3つ」も重なって、やっと生まれた1点だった。エースが言う「想像力」をチーム全体が示せれば、岡ちゃんのクビも守られるのだが…。

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