本年のセレクトの当歳セールは、ざっとラインアップを見て、「新種牡馬ダイワメジャーに力が入っているな」と思っていた。若い番号からジワジワとメジャー産駒が評価を勝ち取り、ダイワメジャー×ウインドインハーヘアで、セリが最高潮になるのではないかと、その時に備えてスタンバイ。
もちろん、展示の段階で、ディープの弟の馬体はしっかりと確認。全体像は、この兄弟では最もディープインパクトのシルエットに似ているような気がしたが、その骨格は父ダイワメジャーの豊富な筋肉をくっつけたとでも表現すればいいか。
ディープ以上にパワフルで、こうした超のつく良血馬はなべてそうだが、威風堂々として物怖じせず、立ち姿も一発で決める豪胆さが早くも備わっている。
なんて、これほどの血統で、この馬体のつくりとくれば、正直、上限がどこかはつかめない。要は何人が競合して競り合うか。セリの流れに身を任せて見守るしかないんだが、最後は島川サンのひと声で、1億6500万円で決着がついた。
話題的には、3億でも4億でも5億でもおかしくない血統とはいえ、高値をつければつけるほど、馬主サンを筆頭に、後々のプレッシャーとなる。人ごとながら、このくらいの値段で決着がついて、かえってみんな気が楽になったんじゃないかなぁ。
このセリに上場されていない馬や、15日の当歳セレクトセールの動向を見守っての判断になるんでしょうが、とりあえず再来年の2歳番付の東西の横綱のどちらかに、ランクインしてくることは、まず間違いないでしょう。