「きょうはジョッキーにつきる。やっぱり頼りになる」と国枝師が絶賛したように、横山典騎手の好判断がものをいった一戦だった。
中山のマイル戦では不利とされる16番枠を引いたサイレントプライドだったが、好スタートからスッと好位へ。前半の3Fは36秒0。ペースが遅いと見るや、向正面では早くも先頭に立った。さすがにゴール前は後続に迫られたが、2着ドラゴンウェルズの猛追をクビ差しのいでゴールへ飛び込んだ。
「外枠だったが、レースが上手な馬。なるべく前の方へ行こうと思っていた。ここ2戦は案外だったが、能力的にもっと頑張れる馬だからね。いつもは気の弱いところを出すのに、よく我慢してくれた」と横山典騎手は会心の騎乗に満面の笑みだった。
一方、国枝師は日経賞のマツリダゴッホに続いて、2週連続の重賞V。
「去年はゴッホとこの馬で大きいところへ行こうと思っていたくらい。もともと能力は評価していた馬だからね。人気になってなかなか勝てなかったが、これでゴッホの背中くらいは見えたかな」
次走は未定だが、「春の最大目標は安田記念ということになるかな」とトレーナー。遅れてきた大物の今後に注目だ。