報道内容を総合すると、チームは10日に原氏に対して来季の監督就任を正式に要請。これを受けた原氏が受諾の意向を示したことから、今季の全日程終了を待った上で、通算3回目となる原氏の監督就任が正式発表される見通しであるという。
また、報道の中では、原氏が「球団特別顧問」という肩書で25日のドラフト会議に参加するということも伝えられている。ドラフト後の“ストーブリーグ”も含め、指揮官交代がチームの編成に影響を与える可能性も少なくないだろう。
過去2回(2002〜2003/2006〜2015)の監督時代でリーグ優勝を7回、日本一を3回記録し、2009年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では侍ジャパンを世界一に導いた経歴も持つ原氏。こうした実績が評価されたことが、今回の“再々登板”の大きな理由となっているようだ。
4年連続V逸を喫したチームの再建を託され、再びユニフォームをその身にまとうこととなった原氏。今回の一件を受け、ネット上には「原さんお帰りなさい!」、「原ジャイアンツは見てて面白いから楽しみ」、「復帰するからには優勝してもらうしかない」、「選手と同時に指導者の育成もやってほしい」といったファンからの声が挙がっている。
一方、中には「ポストシーズン終了まで待てなかったのか」、「3年で戻るならなんで辞任したの」、「由伸は人身御供だったわけか」、「原だけにはなってほしくなかった」といったコメントも。チームがまだ日本一の可能性を残していること、そして、高橋監督の就任経緯を考えると、原氏の復帰を手放しでは喜べないファンも少なくないようだ。
ファンにとっては、悲喜こもごもの感情が入り混じる原氏の起用。果たしてこの人事は、吉凶どちらに出ることになるのだろうか。
文 / 柴田雅人