両国大会では体重を無差別にする代わりに、体重差が20kg以上ある場合は、8分1本勝負のところを4分1本勝負に変更するルールとなっていた。今大会は「軽量級チーム日本一決定戦」というコンセプトのもと、総体重を360kg以内に定める統一ルールを採用。4チームによる勝ち抜き戦で優勝チームを決めていく。
現在のところ、前回HALEO DREAM TEAMとしてともに闘った所英男と中村大介がそれぞれ代表を務める2チームが発表された。その他2チームの代表や参戦選手は決定次第発表される。今回、桜庭和志は試合に出場せず、プロデューサーとして大会の成功を見守っていくことになる。
「いつか、金メダルを目指する格闘技になる」
これは、グラップリングの競技化を目指すQUINTETの大きなテーマ。元プロレスラーで、最近ではアマレス界のパワハラ問題で対応に追われた日本レスリング協会副理事・馳浩衆院議員も「攻めと守りが瞬時に入れ替わる、複雑な体重移動が理解されるようになれば、チェス、将棋、囲碁のようにポジションの取り方を見ながら楽しむことができる」とQUINTETに期待した。他にもレスリングや柔道出身者を中心に桜庭の新たなチャレンジに期待する声が上がっている。
出場する選手を軽量級に絞った第2回大会は「力で潰される」危険性が少なくなった分、スピーディーかつレベルの高い寝技の攻防が見られるはずだ。寝技を得意としている軽量級の日本人選手をどれだけ発掘し、口説くことができるのか?桜庭の手腕が問われるところだ。例えばザック・セイバーJr.のような関節技に長けたプロレスラーが1人入るだけでも幅が広がるのではないだろうか。旗揚げ戦の入場テーマ曲で見られたような桜庭の遊び心にも期待したいと思う。
取材・文 / どら増田
写真 / 萩原孝弘