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アスレチックスの岩隈&松井ダブル獲り情報の内幕

 ポスティングシステム(入札制度)で1500万ドル(約12億1500万円)とも言われる予想以上の落札金を投じ、楽天・岩隈久志(29)との独占交渉権を獲得したアスレチックスが、今度はエンゼルスからFAになった松井秀喜(36)を狙っているという情報が流れている。今季の総年俸が大リーグ30球団中28位という赤貧球団がなぜ資金のかかる岩隈&松井のダブル獲得を目論んでいるのか。その内幕とは?

 ア軍の地元紙サンフランシスコ・クロニクル(電子版)は8日付でこう報じている。「松井は全盛期を過ぎたかもしれないが、依然相手に脅威となる打棒を持っている。中軸を担う選手として力を発揮できるかもしれない。岩隈の加入によってこのチームが、松井には移籍先として魅力的に移るだろうか」。岩隈&松井の日本人メジャーリーガーコンビ誕生に期待を込めた報道だ。
 というのも、ア軍の今季の観客動員は散々たるものだからだ。大リーグ30球団の中でワースト2位の1試合平均1万7000人程度というから悲惨だ。ちなみに日本のプロ野球界でこの数字を下回る球団は、セ、パ・リーグ最下位の横浜の1万6800人と楽天の1万5856人だけだ。日系人の多いことで知られる、地元サンフランシスコの日本人ファンを集客する必要に迫られているのだ。

 日本代表が連覇した昨年3月の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、2大会連続のMVPになったレッドソックス・松坂大輔が、「本当のMVPは岩隈さん。申し訳ない」と認めたほどの大活躍を見せた岩隈は、一気に知名度と人気を上げている。2000年以降、5度プレーオフに進出しているア軍のビリー・ビーンGMは、統計的手法でチーム改革に成功したと言われており、投手に関しては与四球率、被本塁打率を重視、岩隈はその条件にもピタリと当てはまる。コントロール抜群だし、沢村賞を受賞した08年はシーズンでたった3本しかホームランを打たれていない。

 今季の本塁打数がリーグ14球団中13位、得点もリーグワースト4位のア軍にとって、今季21本塁打、84打点を記録している松井の打棒は大きなメリットがある。それに、なによりも日本人ファンの集客力抜群という最大の魅力がある。マリナーズ・イチローもこの1点に関しては松井の足元にも及ばない。
 が、岩隈&松井のダブル獲りには、どこまでお金を出せるか、ア軍の資金力が問われるだろう。岩隈との交渉は大難航が予想されると、日本のマスコミは早々と大騒ぎしている。落札金では大奮発したア軍だが、米紙でも「サプライズ」と書かれるほどで、年俸交渉はスンナリとはいきそうにない。ア軍が提示するのは年平均400万ドル(約3億2400万円)で、岩隈サイドの要求は倍の800万ドル(約6億4800万円)といわれている。岩隈の代理人の団野村氏などは、「条件があまりにも低ければ、楽天に残ることもある」と強烈な牽制球を投げている。前途は多難だ。

 松井に関しては、スポーツ専門局ESPNの電子版が、松井の来季年俸を今季と同じ600万ドル(約4億8600万円)と予想しているが、タイガース、さらにはマリナーズも獲得に興味を示しているといわれ、波乱含みだ。争奪戦が起これば、松井株が一気に上がる可能性もある。ア軍の岩隈&松井ダブル獲りは一にも二にもどこまでお金を出せるかにかかっている。

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