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雄星、フレッシュオールスター辞退の波紋

 西武・菊池雄星が左肩違和感リハビリの調整不足を理由に、7月22日のフレッシュオールスターゲーム(長崎)を出場辞退。主催の日本野球機構(NPB)は大きなダメージを受けている。

 「前売り切符の売れ行きは悪くない」。これまでNPB関係者は、こう言って明るい表情だった。目玉は、イースタンリーグの西武・菊池雄星vsウエスタンリーグの広島・今村猛のドラフト1位同士の因縁対決。09年の選抜大会決勝で、同じ高校2年生のエース、花巻東・菊池と清峰高・今村が激突。菊池が敗れ、今村が優勝している。今度は舞台を甲子園から今村の地元の長崎に移しての再戦。プロの登録名・雄星からすれば、名前も変わり、甲子園の敵を長崎で討つ。今村からしたら、プロでも返り討ちに遭わせる。そんな因縁があるだけに、盛り上がらないわけがない。
 ところが、肝心要の雄星が出場辞退では、フレッシュオールスターの目玉商品が消えてしまう。今村の地元凱旋登板だけでは、インパクトに欠けてしまう。NPB関係者がショックを受けるのは当然だろう。
 しかも、事はフレッシュオールスターだけに止まらない。7月26日、東京ドームでは、フレッシュオールスターのメンバーが中心になる12球団フレッシュ選抜対大学世界選手権に出場する大学日本代表のという壮行試合が行なわれるからだ。もちろん今秋ドラフト1位候補の早大・斎藤佑樹vs西武・雄星のスター投手対決が、集客の目玉になっていた。この夢の斎藤vs雄星対決もご破算になってしまう。

 「雄星はフレッシュオールスターに間に合うと聞いていたし、そうなれば、今村との因縁対決、さらに大学日本代表壮行試合でも斎藤対雄星も見られると期待していたのに…。本当に…」。NPB関係者がこう長いため息をつく。
 西武首脳陣とすれば、目先のフレッシュオールスターよりも、雄星の将来の方が大事というのは当然だろう。が、これまでの雄星育成方法を見ると、一貫性がなく、批判されても仕方がない面があるのも事実だ。
 「あわてて一軍に上げることはない。将来を考え、エースとして大きく育てて欲しい」。後藤高志オーナーは入団時からこう終始一貫して言い続けているが、渡辺久信監督、潮崎哲也投手コーチら現場の首脳陣は、迷走している。宮崎・南郷キャンプでは即戦力扱いをしながら、一転して「二軍でも使えない」とらく印を押し、最後は左肩違和感という最悪の事態になっている。
 「うまくハンドリングできない現場の首脳陣も首脳陣だが、肩の稼働範囲などに興味を持つなど変に知識がありすぎて頭デッカチの雄星が、工藤にかぶれているのも問題ではないか」と言う球界OBもいる。「工藤は手抜きの名人で、隔年投手と言われるほど。それどころか、ダイエー時代には王監督が『工藤は肩がおかしいとか言い出し、勝手に1か月ほど夏休みを取るんだから、かなわないよ』と怒っていたこともある。だから47歳の現在まで現役でいられるわけだが、雄星に工藤の手抜き病が感染しているのでは」と、具体的に問題点を指摘する。

 日本ハム・中田翔のように、あれだけ大きな期待を背負いながら3年経ってもふ化しない金の卵もいる。雄星が第二の中田にならないように、工藤から隔離するとか、西武首脳は今から真剣に対策を考えた方が良い。

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