今、ジャニーズ事務所イチ多忙なのは、KAT-TUNの亀梨和也だ。KAT-TUNとしては先週、最新シングル「TO THE LIMIT」を発売したばかり。スズキの「SOLIO BANDIT」の新CMに起用されている。
亀梨個人としては、野球少年だった特技を生かして、日本テレビ系列のスポーツ番組『Going&Sports News』で活躍中。プレイヤーの気持ちを第一に考えた取材姿勢、入念に書きこまれた取材ノートなど、その“勤務態度”は最良。アイドルらしからぬ真摯さは、ジャーナリストのあいだで評判がいい。
現在は、役者としての限界に挑戦するかのように、3つの現場を併走中だ。
ひとつめは、ミュージカル『DREAM BOYS』(9月3日〜29日、東京・帝国劇場)。ジャニー喜多川社長の作・構成・演出として、2004年に初演をむかえた同公演に、亀梨は通算350回のすべてに出演。Hey!Say!JUMPの八乙女光、Kis-My-Ft2の玉森裕太、千賀健永、宮田俊哉を従えた今年も座長として、アクロバット、ボクシング、フライングに挑戦する。
ふたつめは、『妖怪人間べム』の映画化(公開は今年12月)。60年代に一世風靡した人気アニメは、昨年10月期、日本テレビ系列で初の実写化。当初は、アイドルが人間になれない悲しみを背負った妖怪人間を演じられるのかと疑問視されたが、最高視聴率18.9%に達し、下馬評を覆した。「第15回日刊スポーツドラマグランプリ」で主演男優賞を受賞したほか、作品賞、助演男優賞(鈴木福)、助演女優賞(杏)など、4部門制覇も達成している。
みっつめは、単独初主演となる映画『俺俺』(公開は来年3月)。ドラマ『時効警察』や、古くは、伝説のコント番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ系列)も演出していた大御所の三木聡監督が、メガホンを取る。なりゆきでやってしまったオレオレ詐欺から、“俺”が増殖していく異色サスペンス。亀梨は、ミリタリーマニア、巨乳、全身タトゥーなど、20人以上の俺を演じ分け。「タイミングが1秒ズレるとNGになる」という過酷なロケをおこなっている。
「太陽が昇るまで、いや、昇ってから帰る毎日が続いている」と亀梨。今、彼はガチ試練と向き合っている。