メインイベントになるであろう武藤と、来年1月に引退するライガーのマスターズラストマッチの対戦相手はまだ発表されていないが、蝶野正洋率いるTEAM2000が前回大会に続いて参戦するのは大きなニュースだ。今回は、新日本から天山広吉、小島聡が出場し、TEAM2000の要であるヒロ斎藤も継続参戦。さらに、アメリカからオリジナルメンバーであるスコット・ノートンの来日が決定した。蝶野は前回と同じくセコンドに入る。
平成維震軍は、越中詩郎、AKIRA、青柳政司、齋藤彰俊に、ザ・グレート・カブキがセコンドとして、蝶野ににらみを利かせることになりそうだ。またAKIRAはTEAM2000のオリジナルメンバーだった。前回BATTのメンバーとして来日し、オリジナルメンバーだったTEAM2000と対戦する。最後はTEAM2000に寝返ったドン・フライ同様、蝶野が揺さぶりをかけてくる可能性は高い。
IWGPジュニアヘビー級王座最多防衛記録を持っているヒートは、マスターズ初参戦。同じく初参戦となるドクトル・ワグナーJr.、マスターズ常連の獅龍とトリオを結成し、NOSAWA論外、MAZADA、FUJITAの東京愚連隊と対戦する。
ヒートが記録した同王座の最多防衛記録「11」は現在まで破られていない。約1年間にわたる長期政権を当時の新日本で築いた実績は高く評価されるべきだろう。同じく新日本ジュニアの常連だったワグナーJr.は、今年実弟のシルバー・キングさんを亡くしている。日本でも活躍したキングさんへの思いも込めて、今回も全力ファイトを見せてくれるだろう。
チケットはカード発表前から指定席は全席完売。26日に立ち見席が急遽発売されることになったが、今回も札止めになるのは確実だ。90年代のプロレス熱は令和の時代になって高まっている。あの頃会場に来ていたファンが、戻ってきているのは間違いない。追加カードの発表に期待が高まる。
取材・文 / どら増田
写真 / 萩原孝弘