きのう21日、2時間SPというかたちでSMAP・香取慎吾の主演ドラマ『MONSTERS』(TBS系列)がスタートした。このドラマ。第1話の一部テープが紛失されたため、撮影しなおしたことでも話題になっていた。初回放映を終えた今、香取の台本21ページにわたる長台詞も、注目を浴びている。
今でこそ、国民的アイドルの名を欲しいままにしているSMAP。だが、結成から22年、最年少の香取は人知れず葛藤を繰り返していた。ジャニーズ事務所に入所したのは、ランドセルを背負っていた小学4年生。翌年、スケートボーイズの一員からSMAPに抜てきされて、中学生と高校生の“5人のおとな”(当時)と一緒に、歌手デビューした。
SMAPになってからは、変化の連続だった。声変わりをした。体重が増えた。身長は20cm以上伸びた。少女のようにか細い肩幅、胸板はいつしか、メンバー1のサイズになり、ジャニーズアイドルにふさわしくない、アスリート体型になっていた。ストレスによる飲酒、過食で肥満体型になったのも、役作りで15kgほど減量したのも、すべてSMAPになってから。気づけば、人生の3分の2をSMAPに捧げていた。
テレビに映る明朗快活な慎吾ちゃんは、かりそめの姿。素顔は暗いと、本人は言う。芸能人とツルんで遊ぶことは、好きではない。それを証拠に、携帯電話に登録されているタレントは、驚くほど少ない。
そんななか、心を裸にできる芸能人はただひとり。草なぎ剛だけだ。2009年9月、その大親友・つよぽんが、不祥事を起こして芸能活動を自粛したとき、誰よりも泣いたのは香取だった。そして、不安で押しつぶされそうになっていた草なぎを孤独にさせまいと、毎晩電話で話したのも、香取だけである。
プライベートは完全に別行動というSMAPにおいて、ふたりの友情は異質。スッピンで付きあえる。そんな香取と草なぎがいるから、SMAPは年々ナチュラルになっているのかもしれない。