「よく恋人の家に遊びに行ったりするのですが、帰り際の態度で、その男性を見極めるようにしています。例えば、マンションに住んでいる男性なら、最初は駅前まで来てくれていたのが、時が経つにつれ、それがマンションの外、エレベーターの前、ドアの外、玄関の前、ベッドの中と、次第に見送りまでの距離が縮まっていくことで、こちらの愛も同時に冷めていきますね」
ただアパートなどに住む男性は、玄関での別れでも許容しているという莉子さん。しかし玄関前での、ある行動だけは絶対に許せないという。
「たまに玄関のドアを閉めた後、すぐに鍵をかける人がいるじゃないですか。私はそれをされた瞬間、どんなに好きな人でも、“気遣いのできない冷酷な男なんだな”という印象が心に刻み込まれ、ドン引きしてしまうんです。普通の感覚なら、すぐに鍵を閉める音を相手に聞かせたら嫌な気持ちになるって考えることができますよね。つまりそれができない男は、この先、結婚したとしても、デリカシーのない行動で私を苦しめるに違いありません」
そんな莉子さんは、鍵の閉めるタイミングで、相手の育ちがわかると話す。また彼女は今後も、玄関の前でじっと耳をすませて、どのタイミングで鍵をかけるかどうかを調べ、男を見極めていくのだそうだ。
取材/構成・篠田エレナ
写真・Sky Eckstrom