第4試合でプロデビュー戦に臨んだ征夫。父親で元プロレスラー坂口征二のテーマ「燃えよ荒鷲」にのって入場すると、大歓声で迎えられた。静かな立ち上がり。のっけから積極的に首相撲からのヒザ蹴りを浴びせていった。
1分過ぎには強烈な右のミドルキックにハイキック。会場のボルテージも上昇したが、まさかKOシーンはその直後だった。リーチの長いチェの右ストレートを顔面に被弾してよろめき最後は1分51秒、左フックを打ち抜かれて無念のレフェリーストップ。険しい表情のままリングを後にした。
初戦を白星で飾れなかった征夫は試合後も興奮状態。一度は絶叫しながら控え室へと消えたものの、大会終了後には姿を現した。左の眉間を切って流血した征夫は「経験不足。あすにでも韓国に行ってリベンジしたい」と反省しきり。しかし、そんな中で意外なところからも好評価が下っていた。パンクラスと提携している米新興団体のボードッグだ。会場に来場していた同団体のマネージャー、エリック・ニコル氏は「サカグチは良い選手」と手放しでほめ「これからの選手なんだろ?注目してるよ」と興味を示した。