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野球 原巨人 CS突破へ黄信号

 セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージが22日、東京ドームで開幕。メークレジェンドでリーグ連覇を達成した巨人は、“爆弾”が暴発し、中日に敗れた。まさかの黒星を喫し、昨シーズンから中日にプレーオフ4連敗。きょう23日の第2戦から巻き返しを図る巨人だが、開幕戦で新たな火種が浮き彫りとなった。2年連続敗退の足音が近づいてきた。

 悪夢再び。
 巨人はCS第1ステージで2位の阪神を下した中日を迎え撃った。しかし、今季最多勝の先発・グライシンガーが4回1/3を投げ、3失点でKOとまさかの乱調。完全復活したかに見えたセーブ王クルーンも9回、同点の場面で登板し、決勝点を許してしまった。
 これで昨年からプレーオフ4連敗。いまだに“自力”で白星を手にすることができていない。これには21日付の本紙が危ぐした原巨人が抱える爆弾が影響していた。
 「キャプテン阿部の不在」「クルーン」「投手采配」の3つのウイークポイントだ。
 原監督がグライシンガーについて「リズムが良くなかったし、球数も多かった」と指摘したように、捕手・鶴岡との呼吸が合っていなかった。
 グライシンガーは「シーズン中、(北京五輪で)阿部がいなくなった8月しか組む時間がなかったことを考えれば、いいところを引き出してくれたと思う」と鶴岡を擁護したが、試合中には何度もプレートを外し、サインがなかなか決まらない場面も見られた。
 阿部の不在は負の連鎖のごとく、守護神にも乗り移った。クルーンは中村紀に勝ち越しタイムリーを打たれた場面を「迷わずフォークを投げた。決して悪い球ではなかった」と語っていたが、交代した實松のサインに何度も首を振っていた。正捕手・阿部の不在により投手陣の爆弾が早くも爆発してしまったのだ。
 爆弾は野手も抱えていた。チームの盗塁王でリードオフマンでもある鈴木尚広が負傷交代したのだ。9回の守備で、和田の打球を追いかけ、ダイビングしたまま起き上がれず、そのまま担架で運ばれた。幸い、足にけいれんを起こしただけだったが、今後の起用に影響を及ぼしそうだ。
 打線はラミレスが2安打、1打点と気を吐いたものの、今シーズン対中日戦、打率333、本塁打10、打点18をたたき出している小笠原、5番の李がノーヒットに終わるなど、クリーンアップが機能していなかった。
 これで1勝1敗と貯金がなくなった巨人に、不安要素はかさむばかり。日本シリーズ進出に向け、暗雲が垂れ込め始めた。

◎CS第1戦VTR
 巨人はタイトルホルダーの投手2人が大誤算。さらに、得点力不足も重なり、スタートダッシュに失敗した。
 グライシンガーは、1回、先頭打者の李炳圭、4番のウッズにいきなり本塁打を浴び2失点。出鼻をくじかれた。
 5回にはヒットと自らのバント処理ミス、遊撃手・坂本のフィルダースチョイスで1死満塁と広がったピンチに、押し出しの四球で追加点。原監督はグライシンガーに見切りをつけて交代に踏み切る。
 西村が無失点で切り抜け、3-2で迎えたその裏に、木村拓也のタイムリーヒットで同点に追いついた。
 その後、8回に1死満塁のチャンスを迎え、代打・高橋由を送ったが、ダブルプレーに倒れ最大のチャンスをつぶしてしまった。
 9回には同点の場面でクルーンを投入するものの、森野に四球を与え、和田につまりながらもセンター前に運ばれた。一、三塁のピンチを迎えると、中村紀にセンター前に弾き返され1点を勝ち越された。
 最後は岩瀬に3人でピシャリと抑えられゲームセット。3-4で初戦を落とした。
 試合後、原監督は「チャンスがあったところで勝ち越せなかったってことでしょう。紙一重だね」と、あと一本が出ないことを嘆くしかなかったが、1勝のアドバンテージも消え、第2戦からの勝負に表情を引き締めていた。

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